toggle navigation

ナレッジとノウハウの違いと蓄積すべき理由

ナレッジとノウハウの違いと蓄積すべき理由

教育機関や行政機関にとってナレッジやノウハウの蓄積や共有は重要な課題ですが、民間企業にとってもそれは同じこと。多くの人が何らかの組織に所属し活動する中で、ナレッジもノウハウも蓄積・共有しながら組織全体で活用していくことで、業務効率化や生産性向上につながります。

上記では「ナレッジやノウハウ」と一括りにしましたが、厳密にはナレッジとノウハウは別のものです。
本コラムでは、それぞれの違いを解説した上で、ナレッジやノウハウを蓄積すべき理由やメリットをご紹介いたします。

【関連記事】

ナレッジ共有とは? ~ナレッジ共有を上手く進めるためのポイント~

ナレッジマネジメントとは ~基礎と手法~

ナレッジマネジメントのメリットと気をつけるポイント

ナレッジ共有のメリットと成功させるポイント! おすすめのツールもご紹介

ナレッジとノウハウの違いとそれぞれの意味

ナレッジとノウハウは同じように使われることが多いですが、どのような違いがあるのでしょうか?以下で解説します。

ナレッジの意味

ナレッジ(knowledge)とは、日本語では「知識」「情報」などと訳されます。
ビジネスシーンにおいては、企業活動の中で得られた、自社にとって価値のある情報や経験、知見を指します。

社内に蓄積したナレッジを経営や部門の運営に活用することで、業務効率化を進めたり、生産性向上を測ったり、市場での競争力を強めたりします。

ノウハウの意味

一方、ノウハウとは、経験を積み重ねることで得られた専門的知識を意味する和製英語で、「know-how」と表記されます。どちらかというと「知識」や「情報」よりも「知恵」に近い意味合いで使われます。

ビジネスシーンに「ナレッジ」という言葉が使われる以前は、同じような意味で使われることもありましたが、ナレッジに比べると、たとえば、特定の業務や作業といった限定された狭い範囲で使われます。

ナレッジとノウハウの違いとは

ナレッジとノウハウの違いをまとめると、ノウハウが自社の社員の経験に基づいて培われた特定の業務などにおける知恵であるのに対し、ナレッジは必ずしも経験に基づいたものに限らず、自社に蓄積された経営や企業活動に利用できる価値ある情報、知見を広く指す言葉です。

わかりやすい例を挙げると、社員が参加したセミナーなどで学んだ内容も、自社に持ち帰ることでナレッジとして蓄積できます。しかし、これはノウハウではありません。

ナレッジの方が意味が広く、ノウハウを内包する概念だといえます。

ナレッジやノウハウを蓄積すべき理由

ここまでにも、ナレッジやノウハウを蓄積し活用する重要性はなんとなくお伝えしてきましたが、さらに具体的にご紹介します。

業務効率化を実現するため

社内にナレッジやノウハウを蓄積し、資料化(言語化・図示化)して共有すれば、これらの知識を直接得た社員以外のメンバーが、イチから情報収集したり経験したりするのにかかる時間と手間を省略でき、業務効率化につながります。身近な例では「マニュアル」が挙げられます。

このように、言語化されていない「暗黙知」の状態から明文化された「形式知」に変化させることで、蓄積・共有しやすくなります。

属人化を防ぐため

社員が業務を通して得た経験や、業務外で本などから学んだ知識は、その社員が業務に取り組む上で役に立ちます。会社としても、その社員がいる限り、生産性向上や競争力強化などのメリットを受け取れます。

しかし、個人の中にあるままだと、その社員が退職すればナレッジやノウハウも失われてしまいます。
もっといえば、その社員に聞けばわかる知識を得たい時に、会議中で聞けないから終わるのを待つ、といった非効率的なことも日常的に起きてしまうわけです。

そこで、企業の中にナレッジやノウハウとして蓄積しておけば、従業員が退職した時だけでなく、異動があったり新卒・中途で社員が入社したりした場合も、ナレッジやノウハウを活用しながら誰もが近しいレベルで業務を行えるようになります。

業務に不慣れな新入社員などが自力で問題を解決できる

新卒や中途で入社した経験の浅い社員は、研修などを通して会社や業務に慣れていくことになりますが、実際に現場に出てからでないとわからないこともたくさんあります。多くの場合は、教育係となる上司がいて、不明点はその都度、尋ねて解消することになりますが、上司が忙しそうだったり、すでに何度も質問していたりすると、気兼ねして聞きづらく感じる人もいるでしょう。

そんな時、社内のデータベースにナレッジやノウハウを集めた資料があれば、新入社員が検索して必要な情報にアクセスでき、自力で解決できる機会を増やせます。

まとめ

「ナレッジ」と「ノウハウ」は、よく混同して使われているのが散見されますが、厳密には異なる意味を持ち、ナレッジがノウハウを含む大きな概念となります。
ただ、どちらも蓄積・共有するメリットは大きいです。

これまで意識的にナレッジやノウハウを蓄積してこなかったという企業様は、まずは社員が個人で保有している形式知・暗黙知を収集するところから始めてみてはいかがでしょうか。

法人向オリジナル動画配信プラット フォーム
UIshareのサービス資料

動画配信プラットフォーム UIshareの総合サービス資料です。
特徴、機能、金額の詳細をこちらのサービス資料にまとめています。

クラウド型

動画配信プラットフォーム

執筆者情報

松原 春男(まつばら はるお) 株式会社ユイコモンズ 代表取締役

動画学習プラットフォーム「UIshare」の事業責任者として、企業の動画活用・オンライン学習導入を数多く支援。現場で得た知見をもとに、実践的なノウハウを発信しています。

ナレッジマネジメントとは 〜基礎と手法〜

ナレッジマネジメントとは 〜基礎と手法〜

ナレッジマネジメントは、マネジメントの方法のひとつで、知識やノウハウなどを企業全体で、蓄積し活用する取り組みです。最近では多くの企業でも取り入れられてきていますが、
そもそもナレッジマネジメントとは何かについて、基礎やどのような手法があるのかなどご紹介します。

ナレッジマネジメントとは

ナレッジマネジメントとは、従業員一人ひとりが持つ知識や経験などを企業全体で蓄積・共有し活かすことで、業務の効率化や企業価値を高める経営管理手法です。今日のナレッジマネジメントは、一橋大学 名誉教授である野中郁次郎氏が提唱した「知識経営」が基になり広まりました。

一般的に、業務で得た知識や経験などは特定の部署・部門や従業員個人がそれぞれで蓄積や共有されてきました。そのため、他の部署・部門や他の従業員には共有されず、いわゆる属人化した状態で使えるノウハウが活用されないままになることも少なくありません。
たとえば、優秀な従業員が退職してしまうとその人が持っていた知識や経験、ノウハウが誰にも継承されないといったこともよく起こります。

また、今までのように出社をしてベテランの従業員が新しく入った従業員に教育を行うなど社内であれば自然と出来ていたことが、テレワークなど昨今の働き方の急激な変化に伴い、簡単に知識や経験などを共有・継承することが難しくなっています。

業務の効率化や属人化の防止などの観点からも、従業員の知識や経験、ノウハウをデータ化することなどで、知識(ナレッジ)を蓄積・共有し活かすナレッジマネジメントを行う必要性が高まっています。

ナレッジマネジメントの基本の考え方

ナレッジマネジメントの基本的な考え方で重要なポイントは、知識(ナレッジ)は「暗黙知」と「形式知」という2つに分類できるということです。「暗黙知」を「形式知」に変え共有できれば、さまざまなナレッジマネジメントの手法を取り入れることも可能になります。 まずは、「暗黙知」と「形式知」それぞれについてご紹介します。

暗黙知

暗黙知は、個人が持っている知識や経験、ノウハウ、培ってきた経験から得た勘など、精神的なものを含めて、言語化や数値化、図表化など明確に表すことが難しい知識のことです。

たとえば、優秀な従業員が持っているスキルはその人だけが持っているもので、文章に書き起こしたりマニュアル化していないことが多くあります。そうした蓄積や共有されていない個人だけが持っていたり、埋もれてしまっている知識などを指します。

形式知

形式知は、言語化や数値化、図表化など明確にすることができる知識のことです。

たとえば、優秀な従業員の持っているスキルなどをマニュアル化し、他の従業員や会社全体で共有できる知識のことを指します。

ナレッジマネジメントの代表的な手法と重要なポイント

前項で少しご紹介したとおり、「暗黙知」を「形式知」に変換し、共有することができればさまざまなナレッジマネジメントの手法を取り入れることができます。その際に、活用できる代表的な手法と重要なポイントは下記のものがあげられます。

SECI(セキ)モデル

「SECI(セキ)モデル」は、下記の4つの段階(Socialization(共同化)、Externalization(表出化)、Combination(連結化)、Internalization(内面化))のそれぞれのイニシャルを取って「SECI(セキ)モデル」と呼びます。
個人が持っている知識や経験(暗黙知)などを、下記の4つの段階に分けてスパイラルのように繰り返すことで、企業・組織の知識財産を築いていくフレームワークです。

  • Socialization(共同化):個人の「暗黙知」を、同じ体験を通じてお互いに共感し理解する段階。
  • Externalization(表出化):共通に得た「暗黙知」を言葉や図などで明確にした「形式知」に変換する段階。
  • Combination(連結化):新しい「形式知」と既存の「形式知」を連結させて新しく知識体系を作る段階。
  • Internalization(内面化):新しく作られた知識体系を実際に体験し個人が身につけることで新たな「暗黙知」へと変換する段階。

この「SECI(セキ)モデル」を意識してナレッジマネジメントを行うことで、従業員一人ひとりの知識や経験などを深め成長させることができます。

場(Ba)の創造

「場(Ba)」とは、知識(暗黙知や形式知)を創造し、共有・活用される場所や状況のことを言います。ナレッジマネジメントでは、暗黙知や形式知に対して適切な「場(Ba)」を作ることも重要だと考えられています。

たとえば、休憩スペースや喫煙所などの物理的なものだけでなく、そのような場所で交わす雑談や、社内SNSなども「場(Ba)」になります。

「場(Ba)」を上手くアレンジ・デザインできれば、自然と知識の交換や共有、連結などが行われ、ナレッジマネジメントを成功に導くことができます。

知識資産の継承

「知識資産」は、従業員個人が持っている目に見えない知識・経験のことです。それらを企業の「知識資産」として、継承していく仕組みを作ることもナレッジマネジメントでは重要なポイントのひとつです。

知識が継承さずに個人の暗黙知のままになってしまうと、属人化してしまったり、新しい知識の創造もままならなくなってしまいます。また、個人の知識を共有してもらうにはハードルが高く感じることもあるため、個人の知識を共有してもらいやすい仕組みなどを整えることも大切です。

まとめ

従業員個人が持っている知識や経験、ノウハウなどを企業全体で共有し活用することができれば、企業にとって大きな資産になります。

変化や競争が厳しくなっている今の時代に企業として成長し続けるには、知識などを有効活用することによって、生産性や競争力を高めることが期待できるナレッジマネジメントを実践してみてはいかがでしょうか。

法人向オリジナル動画配信プラット フォーム
UIshareのサービス資料

動画配信プラットフォーム UIshareの総合サービス資料です。
特徴、機能、金額の詳細をこちらのサービス資料にまとめています。

クラウド型

動画配信プラットフォーム

執筆者情報

松原 春男(まつばら はるお) 株式会社ユイコモンズ 代表取締役

動画学習プラットフォーム「UIshare」の事業責任者として、企業の動画活用・オンライン学習導入を数多く支援。現場で得た知見をもとに、実践的なノウハウを発信しています。

ナレッジマネジメントのメリットと気をつけるポイント

ナレッジマネジメントのメリットと気をつけるポイント

自社に蓄積されていくナレッジは、会社の資産となり、社内で共有・活用することでさまざまなメリットを生み出します。
意識的にナレッジを言語化して蓄積・共有・活用するのがナレッジマネジメントです。

本コラムでは、ナレッジマネジメントが日本で広まる背景や、具体的なメリット、また、ナレッジマネジメントを進める上で気をつけるポイントについても解説いたします。

【関連記事】

ナレッジ共有とは? ~ナレッジ共有を上手く進めるためのポイント~

ナレッジマネジメントとは ~基礎と手法~

ナレッジとノウハウの違いと蓄積すべき理由

ナレッジ共有のメリットと成功させるポイント! おすすめのツールもご紹介

ナレッジマネジメントが広まる背景

10年ほど前から少しずつ「ナレッジマネジメント」という言葉が聞かれるようになり、2021年6月現在では、Googleで「ナレッジマネジメント」で検索すると約346万件もの情報がヒットします。
日本でナレッジマネジメントが広まってきた背景とは何でしょうか?

日本人の属人的な業務習慣

製造業が戦後の高度経済成長期を支えた日本では、長年、ベテラン職人の暗黙知(経験などから得られた知識で言語化されておらず属人的なもの)が重宝されてきました。
その流れで、日本では従来、ベテランの仕事ぶりなどを見て学ぶことがよしとされ、暗黙知を積極的に明文化して共有・活用する取り組みは行われてきませんでした。

1998年に設立された「日本ナレッジ・マネジメント学会」のWebサイトにも、日本が過去に輝いた時代が4回ありながら、次に来る時代が内向きだったのは、輝いた時代の知識を次の時代の価値創造につなげられなかったためである旨の記載があります。
せっかく持っているナレッジを有効活用できなかった反省から、ナレッジマネジメントにより蓄積・活用していこうという意識がナレッジマネジメントを広める一つの背景になっているといえます。

働き方改革

2016年に、当時の安倍首相が設置した「働き方改革実現会議」に見られるように、安倍内閣は働き方改革を推進してきました。将来的に深刻化する少子高齢化により、労働人口の減少とそれに伴う経済衰退を回避するために、高齢者や障がい者を含む老若男女が、育児や介護、家事などとも両立しながら仕事に就けるよう、「柔軟な働き方」などを実現しようというものです。

働き方改革の中には、「長時間労働の抑制」や「休暇取得率の向上」なども含まれており、より少ない労働時間の中で、いかに効率良く、生産性を上げられるかといった点が議論されるようになりました。
これを実現する一つの方法として、ナレッジマネジメントに注目が集まり、社内で保有しているナレッジを有効活用していこうという動きがあります。

ナレッジマネジメントを行うメリット

では、ナレッジマネジメントに取り組むことで、具体的にはどんなメリットが得られるのでしょうか?
ここでは、2つのメリットをご紹介いたします。

業務効率化・業務改善につながる

社員が個人的にベストプラクティス(最善慣行)をナレッジとして保有していても、それが言語化されず、共有もされていなければ、会社の中でベストプラクティスを実行できるのはその社員しかいません。これを全社に展開することで、大幅な業務効率化につながる可能性があります。

また、複数の社員がそれぞれのナレッジをほかの社員に共有することで、自分では気づかなかった欠点を指摘してもらえる可能性も出てきます。「これがベストプラクティスだ」と思い込んで実行してきたことに対して、「そうではなかった」と気づくことができれば、業務改善にもつながります。

人材の異動に対応できる

せっかく業務や研修などを通して得られたナレッジも、言語化して蓄積・共有されないまま、その社員が異動したり退職したりしてしまえれば、その部署や会社から消えてしまったのと同じです。

しかし、ナレッジマネジメントを行って社内にナレッジを蓄積しておければ、人材がいなくなっても、ほかの社員がナレッジを引き継いで利用できるようになります。

人材育成がしやすくなる

上記とも関連しますが、ナレッジマネジメントによって蓄積・共有されたナレッジを新入社員に活用してもらうことで、短期間でより効率的・効果的な人材育成が可能になります。

市場競争の激化や働き方改革などによってなかなか教育に時間をさけなくなっている今、ナレッジマネジメントによって作成されたドキュメント等を教材に、新人が自力で学ぶことができれば、競争力強化にもつながるでしょう。

ナレッジマネジメントを進める上で気をつけるポイント

最後に、ナレッジマネジメントを進める上で気をつけたい点をお伝えいたします。

まずは社員の意識改革からスタートする

ナレッジマネジメントを実施する中で、実際にナレッジを提供してくれるのは社員、特に中堅以降のベテラン社員なります。それまで、会社の人事評価が個人主義や成果主義で行われてきたのであれば、評価方法の見直しも含め、「社員一人ひとりのナレッジを会社全体で共有して企業競争力を高めよう」というメッセージをトップから発信する必要があるでしょう。

そうでなければ、社員たちの意識改革が行われずに、個々の社員が有用なナレッジを囲い込んで社内での競争に優位に立とうとするでしょう。これでは、ナレッジマネジメントは進みません。

ナレッジを更新し続けることが重要

ベテラン社員たちのナレッジを言語化し、社内に共有できたら、定期的に更新する体制を作って運用していくことが大切です。企業活動が続く限り、内的環境も外的環境も変化し続けます。それに合わせ、ナレッジも最適なものに更新していく必要があります。

たとえば、いざ新入社員がナレッジをもとに学習しようとした時に内容が古すぎれば役に立たないばかりか、会社に対する信頼感も下がってしまいかねません。
ナレッジの一つに位置づけられるマニュアル類も、定期的なアップデートが必要です。

【関連記事】
マニュアル整備の必要性とは?メリットとデメリットも解説

ITツールを導入・活用する

ナレッジを蓄積するスペースを設けたり形式を統一したりする手間や、運営する中での社員たちの使いやすさ、更新作業のしやすさなどを考えると、ナレッジマネジメントに特化したITツールが最適です。

直感的な操作ができるもの、低価格から利用できるものも多いため、導入を検討してみても良いでしょう。

ナレッジ共有のためのツールについて詳しくは「ナレッジ共有のメリットと成功させるポイント! おすすめのツールもご紹介」もご覧ください。

まとめ

ナレッジマネジメントは、近年の働き方の変化や、ナレッジ共有を実現する手段となるITツールの発展もあり、広がりを見せています。

上でご紹介したように、ナレッジマネジメントを行うメリットは大きいものがあり、企業としての競争力を強化する一つの方法でもあります。まだナレッジマネジメントに取り組まれていない企業様は、この機会に検討されることをおすすめいたします。

法人向オリジナル動画配信プラット フォーム
UIshareのサービス資料

動画配信プラットフォーム UIshareの総合サービス資料です。
特徴、機能、金額の詳細をこちらのサービス資料にまとめています。

クラウド型

動画配信プラットフォーム

執筆者情報

松原 春男(まつばら はるお) 株式会社ユイコモンズ 代表取締役

動画学習プラットフォーム「UIshare」の事業責任者として、企業の動画活用・オンライン学習導入を数多く支援。現場で得た知見をもとに、実践的なノウハウを発信しています。

ナレッジ共有のメリットと成功させるポイント! おすすめのツールもご紹介

ナレッジ共有のメリットと成功させるポイント! おすすめのツールもご紹介

経営者が企業を経営する限り、企業は活動し、従業員は業務を行います。その中で、自然とナレッジやノウハウが発生します。ただ、経験などから得られた暗黙知は、意識的に言語化されなければ、共有しやすい「形式知」として蓄積することはできません。

ナレッジを共有することの重要性やナレッジマネジメントの基本などについては、当メディア上でも何度か取り上げてきましたが、今回は実際にナレッジ共有を実現する手段として、おすすめのITツールもご紹介いたします。

【関連記事】

ナレッジ共有とは? ~ナレッジ共有を上手く進めるためのポイント~

ナレッジとノウハウの違いと蓄積すべき理由

ナレッジマネジメントのメリットと気をつけるポイント

ナレッジマネジメントが広まる背景

ナレッジを共有する目的や得られるメリットとしては、大きく下の3つがあります。

業務効率化の実現

業務を行ったり、業務の中で突き当たった課題を解決するに当たり、同じもの、または似たようなものに複数の従業員が向き合うケースも出てくるでしょう。その際、個々に正解を探して試行錯誤することは、個人の経験としては意味のあるものですが、企業側から見た場合は必ずしも必要ではないということも多いもの。

極端な例でいえば、「マニュアルが整備されていれば、もっと早くクレーム対応ができて、顧客満足度を高められたのに…」といったケースです。クレーム対応ほど重要なものであれば多くの企業ですでにマニュアル化され、共有されているでしょうが、盲点となりがちなものとして、たとえば、すでに社内の誰かが作っている資料と似たような資料を複数の社員が作っているような例が挙げられます。
こうした無駄な仕事を減らせれば、業務効率化につながります。

生産性向上の実現

生産性向上には前項の業務効率化も含まれますが、社内でナレッジを蓄積・共有することで、製品・サービスの改善案や、新商品などの企画、売上向上といった創造的な業務にもつながり、さらなる生産性向上が見込めます。

業務を属人化させない

仮にナレッジが共有されないとすると、知識や知恵は従業員それぞれの中にしか蓄積されません。すると、ナレッジを活用できるのはその人だけであり、部署異動や退職などでいなくなってしまえばナレッジは消えてしまいます。
もっといえば、その人が休暇や外出などで会社にいない間はナレッジが活用されない状態となり、大変もったいないことです。

これらはナレッジが属人化しているために起こる問題です。人とナレッジを切り離し、ナレッジを蓄積・共有することで解決できます。

ナレッジ共有におすすめのツール

ナレッジ共有の方法として考えられるのは、ナレッジをドキュメントや動画などにまとめ、それらのファイルを会社のファイルサーバーなどに格納して従業員がアクセスできる状態にしておくといったものです。

ただ、日々、各従業員がナレッジを追加したり、検索・閲覧したり、管理者がナレッジを棚卸するなど整理しながら運営していくことを考えると、ナレッジ共有を用途として想定して開発されたITツールの活用がおすすめです。

ナレッジ共有ツールの種類

ナレッジ共有に活用できるITツールにはさまざまなものがあり、機能や使い勝手もいろいろです。
大きく以下の4種類に分類できます。

ナレッジ共有ツール

ナレッジ共有のために利用することが想定されたITツールです。
ナレッジ共有に特化しているため、ナレッジ共有に必要な機能が一通り揃っているものが多く、複数人での同時編集などにも対応しています。

社内Wiki

インターネット辞典として無料提供され、世界300言語で利用できる「Wikipedia(ウィキペディア)」になぞらえて、社内のナレッジをまとめ、従業員がいつでも利用できるようにしたものが「社内Wiki」です。
シンプルなツールで、社内Wikiさえ立ち上げれば検索ですべてのナレッジにアクセスできます。

社内SNS

ビジネス用のSNSで、従業員しかメンバー登録されていないものが社内SNSです。
チャットタイプのものが多いですが、ナレッジなど重要な情報はタイムラインで流れてしまわないよう、ボードとして固定できるような機能があり、それを利用してナレッジを蓄積します。

グループウェア

グループウェアとは、チームでの業務をスムーズに行うためにコミュニケーションを取るためのITツールのことです。プロジェクトによって参加メンバーは異なり、必ずしも同じ部署で近くにいたり、業務時間が同じとは限らないため、場所や時間を超えてコミュニケーションを取れる機能が充実しています。
ナレッジを共有するほか、自分が知りたい情報を持っているメンバーを探し出す機能などが付いているものもあります。

おすすめのナレッジ共有ツール

ナレッジ共有に活用できるITツールから、具体的なおすすめをご紹介いたします。

flouu(フロー)

flouuは、社内に散在している文書や情報を集約し、オンラインのワークスペースを提供するサービスで、ナレッジマネジメント機能のほか、コミュニケーション機能とドキュメンテーション機能が付いています。
Slack(スラック)やGoogleドライブなどとの連携も可能です。

料金体系はユーザー数課金で、1ユーザーの月額利用料金が550円/30日で、セキュリティオプション(550円/30日)を付けることもできます。
14日間の無料お試し期間が用意されています。

Qast(キャスト)

Qastは、クラウドタイプのナレッジマネジメントツールです。
直感的に操作できるシンプルなUIが特徴で、「Q&A」と「wiki」の2つの形式で社内のナレッジを蓄積・共有できます。
「投稿」「閲覧」「整理」「検索」の4つの観点で使いやすさが考えられた機能が搭載されています。

導入社数は3,000社以上。
料金は、利用ユーザー数の上限が5名までの「スモールメンバー」(2,250円/月)から上限100名までの「ラージ メンバー」(4万5,000円)までの5プランと、101名以上のエクストラがあり、金額は要見積となります。
それぞれのプランに30日間の無料トライアルが付いています。

Kintone(キントーン)

Kintoneは、クラウドタイプのグループウェアです。
自社の業務に合わせて、コミュニケーション機能とデータベース機能を持つオリジナルのアプリを作ることができます。
このデータベース機能を使ってナレッジを共有することになります。
日中英の3ヵ国語に対応しています。

導入社数は2万社以上。
料金体系はユーザー数課金で、1ユーザーの月額利用料金は780円/月のライトコースと、1,500円/月のスタンダードコースの2コースがあります。
30日間の無料お試し期間が用意されています。

Chatwork(チャットワーク)

Chatworkは、ビジネス用チャットツールで、社内外のユーザーでグループを作り、複数人でコミュニケーションを取りながら業務を行えます。
チャットツールでの会話は、やりとりが増える中でどんどん流れてしまいますが、「概要欄」や「タスク管理」、「ファイル管理」などの機能を使ってナレッジ共有が可能です。

導入社数は31万7,000社以上。
無料で使えるフリープランもありますが、作成できるグループチャットの上限が決まっているなど、機能制限があります。有料プランはユーザー数課金で、1ユーザーの月額利用料金が500円※のビジネスプランと800円※のエンタープライズプランがあります。有料プランは1ヵ月間の無料トライアルが可能です。
※ともに年間契約の場合

Zendesk for service(ゼンデスク フォー サービス)

Zendesk for service は、米国発のカスタマーサービスプラットフォームで、ヘルプデスクなどに活用されています。
顧客対応チームが顧客からの問い合わせに対して解決策を提供するためにナレッジマネジメントの機能が搭載されており、顧客向けの記事を作成する「チームパブリッシング機能」では、担当者を指名したり、レビューして公開することができます。

多言語対応しており、導入社数は世界で14万5,000社以上。
料金体系はユーザー数課金で、1ユーザーの月額利用料金が$19からプランが用意されていますが、ナレッジマネジメントの機能が使えるのは、月額利用料金が$79からとなっています。
無料トライアルも可能です。

ナレッジ共有を成功させるポイント

ではここで、ナレッジ共有を成功させるポイントを2点ご紹介いたします。

ナレッジ共有の目的とルールを社内に浸透させる

別記事「ナレッジマネジメントのメリットと気をつけるポイント」でもお伝えしましたが、実際にナレッジを言語化して蓄積したり、利活用する当事者である社員がメリットを感じて動いてくれなければ、ナレッジ共有は前進しません。
ナレッジ共有の目的を、得られるメリットを軸に社内に展開し、理解と賛同を得ることが最初のポイントになります。

また、ナレッジを利用するにも管理するにも、蓄積する形式や運用方法などをルール化して共有しておいた方がスムーズです。覚えやすく使いやすいシンプルなルールを整備しましょう。

ナレッジ共有の運用管理者を定める

蓄積したナレッジは、定期的に棚卸して整理したり、内容をアップデートしたりして、活用しやすい状態に保つ必要があります。似たようなナレッジが複数あって、どれを参照したら良いのかわからない状態だったり、古くてビジネス環境に合わなくなってしまったナレッジが放置されていたりすれば、従業員は「使いづらい」「有用なナレッジがない」と感じ、ナレッジ共有の場から離れてしまうでしょう。

運用管理者を明確に決め、その管理者を中心に運用していくことで、「古いナレッジが放置されている」といったことを回避できます。定期的に整理されたりアップデートされていれば、従業員も信頼感をもってナレッジを活用できます。

まとめ

ナレッジを共有の目的やメリット、実際にナレッジ共有に活用できるツールなどをご紹介しました。
ナレッジを共有することで、社内の業務改善や生産性向上につながります。また、ナレッジを通した従業員同士のコミュニケーションが生まれ、コミュニケーションの活性化も期待できます。

本コラムをお読みいただいたのを機に、自社に合ったナレッジ共有方法を検討してみてはいかがでしょうか。

法人向オリジナル動画配信プラット フォーム
UIshareのサービス資料

動画配信プラットフォーム UIshareの総合サービス資料です。
特徴、機能、金額の詳細をこちらのサービス資料にまとめています。

クラウド型

動画配信プラットフォーム

執筆者情報

松原 春男(まつばら はるお) 株式会社ユイコモンズ 代表取締役

動画学習プラットフォーム「UIshare」の事業責任者として、企業の動画活用・オンライン学習導入を数多く支援。現場で得た知見をもとに、実践的なノウハウを発信しています。