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MOOC(MOOCs)とは~さまざまなオンライン学習~

MOOC(MOOCs)とは~さまざまなオンライン学習~

インターネット環境の整備が進むにつれ、日本でもオンライン学習が普及してきましたが、新型コロナウイルス禍により一層加速した感があります。
特に、大学ではなかなか対面での授業が再開されず、オンライン配信が授業の一つのかたちとして定着したといえそうです。

世界に目を向けると、80年近くも前からインターネットによる講義形式での知識共有を想定したフレームワークが提唱されていました。

本コラムでは、無料で参加できる大規模講義「MOOC(MOOCs)」についての基本的な情報をお伝えします。

MOOC(MOOCs)とは

MOOC(MOOCs)とは、Massive Open Online Course(Massive Open Online Courses)の頭文字を取ったもので、「大規模公開オンライン講座」と訳され、2020年現在、米国を中心に大学や企業がMOOC(MOOCs)に参加し、講義を提供しています。代表的なものとして、Coursera(コーセラ)、Udacity(ユーダシティー)、edX(エデックス)などがあります。

MOOC(MOOCs)では、簡単な登録を行えば、大学レベルの高度な講義を無償で受講できます。単に講義を受けるだけではなく、定期的なテストがあり、レポート提出も求められます。講義の期間は、数週間から数ヵ月程度。基本的に、単位が与えられることはありませんが、条件を満たせば修了証が交付されるものもあります。
講義提供者の多くは営利団体で、米国版MOOC(MOOCs)の参加団体の多くは、有料講座の提供や修了証の交付、受講者同士・講師との交流に使用するシステム利用費などを収益源としています。

日本版MOOC(MOOCs)はJMOOC(ジェイムーク)とよばれ、2013年11月に、普及・拡大を目的とする「日本オープンオンライン教育推進協議会」が設立されました。

インターネットにつながってさえいれば、誰でも、世界中のどこからでも大学レベルの講義が受けられることから「教育の民主化革命」ともよばれています。

MOOC(MOOCs)の受講の流れ

一般的なMOOC(MOOCs)の受講の流れは、以下の通りです。

1. 受講登録
2. オンライン講義の受講
3. 小テスト・レポート課題
4. オンライン講義の受講
5. 修了テスト
6. 修了証の発行

なお、コースによっては対面での講義を行っているものや、受講生同士でコミュニケーションが取れるようなフォーラムやコミュニティが用意されているものもありますが、有料のケースが多いようです。修了証の発行も有料の場合があります。

MOOC(MOOCs)で受講できる講義

MOOC(MOOCs)で開講している団体には大学や民間企業が多いことから、受講できる講義分野は主に以下のようになっています。

1. IT・情報・コンピュータサイエンス

大学のほか、IT系企業の参加も多いため、IT系の講座が多数用意されています。
無線通信やIoT、ディープラーニング、AI、センサネットワーク、ビッグデータ、データベース、プログラミングなど、最先端技術から基礎知識まで幅広い講座から選ぶことができます。

2. ビジネス・経営

大学、民間企業、NPO法人がビジネス・経営系の講座を提供しています。
ビジネスプランやプロジェクトマネジメント、リーダーシップといった経営層向けの講座から、新入社員向けに活用できそうなビジネスマナー、ビジネススキルといった基礎知識系まで揃っています。

3. 工学

主に大学が提供する講座で、工業力学、電子回路、機構学、金属材料、流体力学、機械力学、電気回路、制御工学など工学系の基礎も学べます。

4. 人文科学(心理、歴史など)

こちらも主に大学が提供する講座です。言語学や文化史、心理学といった人文科学系の講座も充実しています。

まとめ

インターネット環境さえ整っていれば、簡単な登録のみで無料で受講できるMOOC(MOOCs)についてご紹介してきました。

テストやレポート課題もあるため、それなりに本腰を入れなければ講座を修了することは難しいですが、社会人入学で大学などに通うのに比べると、時間の面でも金銭面でもグッと学びのハードルを下げることができます。

学びたい分野が具体的に決まっている方は、受講を検討してみてはいかがでしょうか。

eラーニングの概要・種類について知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
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執筆者情報

松原 春男(まつばら はるお) 株式会社ユイコモンズ 代表取締役

動画学習プラットフォーム「UIshare」の事業責任者として、企業の動画活用・オンライン学習導入を数多く支援。現場で得た知見をもとに、実践的なノウハウを発信しています。

MOOC(MOOCs)のメリットと課題

MOOC(MOOCs)のメリットと課題

日本でもMOOC(MOOCs)の存在への認知が進み、2013年には日本版MOOCであるJMOOC(ジェイムーク)を普及・拡大するために「日本オープンオンライン教育推進協議会」が設立されました。

「MOOC(MOOCs)とは~さまざまなオンライン学習~」では、MOOC(MOOCs)とは何かについて基本的な情報をお伝えしました。

本コラムでは、もう少しMOOC(MOOCs)を掘り下げ、MOOC(MOOCs)のメリットは何か、逆にデメリットはないのか、MOOC(MOOCs)が抱える課題とは?といったテーマについてご紹介します。

MOOC(MOOCs)のメリット・デメリット

まずは、MOOC(MOOCs)のメリットから見ていきましょう。

1. MOOC(MOOCs)のメリット

MOOC(MOOCs)のメリットとして、「誰でも受講できる」「無料でハイレベルな講座を受講できる」を挙げることができます。

誰でも受講できる

MOOC(MOOCs)には入学テストのようなものがあるわけではなく、受講料があるわけでもありません。また、年齢制限などもありません。
このため、受講したい人は誰でも受講して学びたい内容を学ぶことができる点がMOOC(MOOCs)の最大のメリットです。

また、居住地域も制限されないため、どこに住んでいても受講できます。たとえば、日本にいながらにして米国の大学の講座を受講することも可能です。
講座は基本的に録画されているため、受講の時間帯も自由です。

無料でハイレベルな講座を受講できる

先ほどもお伝えしましたが、MOOC(MOOCs)の講座は基本的に無料で受講できます(一部、有料の講座があったり、修了証の発行が有料であったりします)。

しかも、講座を提供しているのは国内外のハイレベルな大学や業界を牽引する大企業など。最先端の内容を学ぶことができます。

また、海外の講座を受講する場合、言葉の壁がハードルになることがありますが、MOOC(MOOCs)ではさまざまな国からの受講者が想定されているため、受講中に日本語字幕を表示させることができる講座もあります。

2. MOOC(MOOCs)のデメリット

一方、MOOC(MOOCs)のデメリットは「モチベーションの維持が難しい」の一点に尽きます。

モチベーションの維持が難しい

MOOC(MOOCs)は、基本的に自宅などで自分一人で受講し、一人で課題に取り組んでいくスタイルで学習を進めていくことになります。通常の学校のようにほかの受講者からの刺激を受けにくく、講師との質疑応答などもしづらく、一方的に講義を受けることになります。

こうした双方向性の学習がしづらいことから、数週間から数ヵ月間にわたる受講期間、ずっとモチベーションを維持することが難しい傾向にあります。

受講料が無料であることも手伝って、途中で受講をやめてしまう人が多く、最後まで受講し修了する受講者は10人に1人とも言われています。

MOOC(MOOCs)に期待される効果とは

MOOC(MOOCs)には、受講者視点でのメリット・デメリット以外にも、教育に関するさまざまな課題解消が期待されています。

1. 専門性が高く進歩の速い分野へのキャッチアップ

たとえば、医療や情報セキュリティといった専門性が高く、かつ進歩の早い分野に関する知識は、いちど身につけても時間の経過とともに技術が進歩するため、陳腐化してしまうおそれがあります。これらの分野に関わる実務者は、最新の知識をキャッチアップし続けなければなりません。

しかし、多忙な社会人が学習のために割ける時間は限られています。
そこで、インターネット環境さえあればどこからでも講義に参加できるMOOC(MOOCs)の活用が期待されているのです。

また、分野としては、法律が改正されることで大きく実務面が変わってくるような法務や税務、財務といったところでも同様の活用が期待できます。

2. 生涯教育の醸成

学習に対するモチベーションは、実務に活かすためだけにあるものではありません。いくつになっても知的好奇心は持っていたいもの。厚生労働省も、生涯教育は個人の心の豊かさや生きがいにもつながるものとして推奨しています。

とはいえ、大学や専門学校へ通うためにはそれなりの学費と時間がかかります。
その点、MOOC(MOOCs)を活用すれば、インターネット環境さえあれば高度な教育がほぼ無料で受けられるようになります。

さまざまなジャンルの幅広い講座が用意されているMOOC(MOOCs)は、生涯学習に打ってつけだと言えます。

3. 高校と大学の教育の連携

前項は社会人以降のライフステージに立つ人を対象とした議論でしたが、逆に大学入学前の高校生をターゲットとしたMOOC(MOOCs)を考えると、高校と大学の教育の連携が可能になってきます。

実際に日本のMOOC(MOOCs)のひとつ「gacco」では、高校生向けの講座が用意されています。
たとえば、滋賀大学が提供する「高校生のためのデータサイエンス入門」を見ると、本格的なビッグデータを扱うわけではないものの、数学Ⅰの「データの分析」で習う手法では、高校生にも身近なスマートフォンやコンビニを取り上げつつ、データから有用な情報を引き出す方法について解説し、未来のデータサイエンティスト育成につなげています。

MOOC(MOOCs)の課題

上でご紹介したような受講者側のデメリットのほか、MOOC(MOOCs)そのものが抱える課題には次のようなものがあり、今後の普及のためには解消の必要がありそうです。

1. ビジネスモデルとしてどう収益をあげるか

利用者としては無料で受講できる点が大きなメリットのMOOC(MOOCs)ですが、講義を提供する側が収益をあげられないと、どんどん撤退してしまい、MOOC(MOOCs)そのものが成立しなくなり、いずれは利用できなくなってしまいます。

現状では、有料講座の提供や修了証発行時の手数料、オンラインコミュニティの利用料などで収益をあげていますが、十分な売上のあるところはそう多くはないでしょう。今後、考えられる収益源としては、優秀な受講者を企業に紹介するリクルーティングなどがあります。

2. 修了率の低さ

「MOOC(MOOCs)のデメリット」でお伝えした内容とも重なりますが、自宅などで一人で講座を受講し、修了まで継続していくには数週間から数ヵ月間、モチベーションを維持していく必要があります。
ただ、実際に継続できる人は少なく、修了者は受講者全体の1割程度ともいわれています。

修了率の低さは、MOOC(MOOCs)そのものの価値を左右してしまいますし、講座を提供する大学や企業の収益も見込めなくなってしまい、MOOC(MOOCs)存続が危ぶまれる重大な課題となります。

海外のMOOC(MOOCs)では、修了率を上げるために、通学で学ぶ学校と同様に受講者同士のコミュニティでの議論や、教師との質疑応答の場を設けている講座や、レポート課題を受講者が相互にチェックし合うピアレポートの制度を導入している講座があります。

まとめ

以上、MOOC(MOOCs)のメリットと課題についてご紹介しました。
海外では2006年頃からMOOC(MOOCs)の講座が開講されて認知度も高いですが、日本ではまだ実際に受講経験がある方はそう多くはありません。

上でご紹介したように、MOOC(MOOCs)にはまだまだ課題もあります。今後、解消への取り組みは必要ですが、世界的な流れを考えると日本でも広く普及していくことになりそうです。

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執筆者情報

松原 春男(まつばら はるお) 株式会社ユイコモンズ 代表取締役

動画学習プラットフォーム「UIshare」の事業責任者として、企業の動画活用・オンライン学習導入を数多く支援。現場で得た知見をもとに、実践的なノウハウを発信しています。

リカレント教育とは

リカレント教育とは

IT技術の進歩や働き方改革などにより、現代の労働市場は大きな変化のときを迎えています。同時に、働き方の多様化から「社会人の学び直し」が注目されています。
「社会人の学び直し」とあわせて注目されているのが「リカレント教育」です。
リカレント教育は就労・転職でのキャリアアップの意味を含み、政府が掲げる「人生100年時代」における再チャレンジの手段として文部科学省と厚生労働省を中心に国を挙げて推進されています。
本コラムでは、リカレント教育の意義と目的、注目されるようになった理由と背景について解説します。

リカレント教育とは

リカレント教育とは、義務教育を修了した人が生涯にわたって教育と就労を交互に繰り返す教育制度あるいは教育システムのことです。
リカレント(recurrent)は「反復、再発」を意味し、「リカレント教育」は「回帰教育」「循環教育」とも訳され、「学び直し」と称されることもあります。
リカレント教育の本来の定義は、職業上必要な知識や技術を修得するために、フルタイムの教育とフルタイムの就労を繰り返すことであり、その理念はいわゆる学校教育を一人ひとりの人生のなかで分散させることにあります。
ただし日本においては、文部科学省も指摘する通り、長期雇用の慣行があることから諸外国よりも広義に解釈され、社会人がキャリアアップや心の豊かさ、生きがいのために働きながら学ぶ「生涯教育」や、学生が大学や専門学校などの教育機関以外の場で学ぶことを含むものとされています。

【参考資料】
「文部科学省におけるリカレント教育の取組について」(文部科学省、令和2年4月)

リカレント教育の目的

リカレント教育の目的はあくまでもその人の仕事(キャリアアップや転職を含む)に活かせる知識や技術を身に付けることであり、より豊かな人生を送ることを目的とする「生涯教育」とは本来は区別されるものです。
現在の日本では、今後も続くであろう少子高齢化とそれに伴う労働力人口の減少が懸念されています。同時に、健康寿命が延びて100歳まで生きることが珍しくなくなる「人生100年時代」の到来が予測されています。
しかしOECD(経済協力開発機構)が2012年に実施した「国際成人力調査」によると、日本の「30歳以上の成人の通学率」は1.6%で、調査対象となったOECD加盟国等24ヵ国中で最低となり、日本のリカレント教育が遅れていることを示唆しています。
このような状況に対して政府は2017年より「人生100年時代構想会議」を開催し、『すべての人に教育機会を確保し、何歳になっても学び直しができるリカレント教育』について議論を重ねています。
この会議の目指すところは、リカレント教育によって「いつでも学び直し・やり直しができる社会」の実現です。おもな対象となるのは、経済的な事情で高校や大学に進学できなかった人、定年退職した人、出産・育児のために離職した女性などです。
政府は職業教育の充実に取り組む大学や専修学校などへの支援のための予算を増額するなど、具体的措置を講じています。

【参考資料】
国際成人力調査(PIAAC:ピアック)(文部科学省ホームページ)

リカレント教育のメリット

リカレント教育は、生涯教育と違い、仕事で必要とされるスキルの獲得や、向上に役立つ教育であることが特色です。つまりリカレント教育は仕事に直結しています。

そのため、労働者個人・企業双方にとって、次のようなメリットがあることが知られています。

労働者にとってのメリット

給与アップ・キャリアアップが期待できる

スキルが上がり、新しい仕事にチャレンジできることとなれば、給与のアップが可能になります。資格手当の取得が可能になる・上級職員の試験へのチャレンジが可能になる・プロジェクトに参画可能になる、といったはっきりした効果がある場合が考えられます。

新たなスキルで仕事の幅が広がったので昇進・昇給となった、というように、スキルを手がかりにして給与を上げる機会も広がります。

さらに、転職にも有利に使えることもあります。新しいスキルを武器に転職を成功させ、給与アップが図れることもあるでしょう。

働き方を変えることができる

副業がブームになっていますが、たとえば「週末にはリカレント教育で身につけたスキルをもとに別の仕事をする、そのうちこちらを本業にしたい」など、リカレント教育を上手に使うと、キャリアビジョンが広がります。

また、スキルをつけて独立することや、リモートワークへ切り替える、一定期間ノマドワークをするなど、いろいろな働き方にチャレンジをする可能性もリカレント教育で広げることができることでしょう。

リカレント教育により生き方を思い切って変えて、ストレスの大きな生活から抜け出せるケースも考えられます。

定年後も仕事ができるスキルを持てるようになる

リカレント教育により、一つの会社で定年まで勤めた後、より定年の長い会社で働く・業務委託形式で定年後も働く、別の会社や独立するなどして定年以降も働き続けるなど、定年後の生活不安に備えることも可能になるでしょう。

長い定年までの間には、かつて重宝がられたスキルも、陳腐化してしまうことなどもあります。定年後も働けるスキルをあらたに身に着けられる手段がリカレント教育です。

企業にとってのメリット

会社からの教育投資を抑えることができる

リカレント教育を自発的に労働者が受けることになれば、一部の教育投資は必要がなくなるかもしれません。

リカレント教育がより活発になり、会社がすべてを用意しなくて良いということになれば、教育にかかる経費のカットが期待できます。たとえば、助成金・補助金以外は自己負担にするなどの工夫により、なかには教育投資を大きく抑えられる会社も出てくるでしょう。

新しい人材の確保に頼らなくても良いケースが出てくる

社内の誰かが新しいスキルを身に着けることが当たり前になると、スキルを持った人を新しく採用しなくても人材を確保できることも期待できます。

リカレント教育で差別化を図った人をより厚遇すると、後に続く人も出てくることから、社内のスキルのプールを大きくすることも可能になります。

このことは少子高齢化で新しい人材の採用が今後より困難になる中、企業の生き残り策として重要なポイントとなることも考えられます。リカレント教育の奨励およびスキルに合った処遇は今後の企業の大きな課題の一つになりそうです。

従業員のモチベーションを維持・向上することができる

リカレント教育を受けた社員を昇進させる、昇給させると公表すれば、従業員のモチベーションを維持・向上させる効果が期待できます。生産性があまり高いとはいえなかった従業員も、目標ができると変わるかもしれません。

リカレント教育を受けた後に、より高いスキル・よりよい待遇で働けることになると、職員の成長意欲が全体に上がることや離職率の低下なども期待できるでしょう。

リカレント教育が注目される理由

すでに国の重要施策のひとつとなっているリカレント教育ですが、現在では特にどのような点で注目されているのでしょうか。リカレント教育が注目される背景には、近年の日本における次のような状況が考えられます。

1. 雇用の流動化により、個人のキャリアパスにあわせた学習機会が必要に

新卒で入社した会社で定年まで働くという「終身雇用」が主流だった時代とは異なり、現在ではキャリアアップの目的を含めて転職を経験する人が多く、雇用の流動化が加速的に進んでいます。
「終身雇用」においては長期安定雇用を前提に、実務に必要なスキルを社内教育でカバーすることが可能でした。しかし、現在ではひとつの企業での勤続年数が相対的に短くなったことで、社内教育だけで実務に必要な知識やスキルを身に付けることは難しくなっています。
企業主体の教育に頼れないとなると、労働者の一人ひとりが自らのキャリアパスに沿って教育を受ける機会を持つことが必要になります。そこでリカレント教育が注目されるようになったのです。

2. 「人生100年時代」ですべての人に期待される活躍とキャリアアップ

世界一といわれる日本の平均寿命はさらに上昇し、「人生100年時代」を本格的に迎えようとしています。いわゆる「定年」退職後も働く人が増え、性別を問わず、若者から高齢者までが総活躍し、文字通り生涯現役で働くことが主流となるでしょう。
定年退職後の人が再雇用や再就職を、出産・育児のために離職した女性が復帰やキャリアアップを、若年層や中年層が非正規雇用から正社員雇用を目指すケースがこれまで以上に増えることが予想されます。
そうした一人ひとりがブランクやスキル不足を解消して活躍するためには、つねに新たな知識や技術を身に付けていくことが必要になります。そこでリカレント教育が注目されるようになり、厚生労働省は労働者のためのリカレント教育の機会拡充に取り組んでいます。

【参考資料】
雇用・労働 人材開発(厚生労働省ホームページ)

3. AIやIoTなど急速な技術革新に伴う新たなスキル・技術習得の必要性

AI(人工知能)やIoT(Internet of Things)※の登場で近年の技術革新は急激に進み、市場の変化とともに、求められる人材が変化しています。
これまで通りのやり方やスキルが通用しなくなり、知識とスキルの習得とアップデートがつねに求められる時代になりました。
社会人が働きながら必要に応じて柔軟に教育を受け、実務に必要な知識や技術を身に付けるための手段としてリカレント教育が注目されています。
※「モノのインターネット」。バーチャルでなく現実世界に存在する物理的なモノのうちPC類以外のモノ(家屋のドアや家電、工場の機械など)に通信機能を持たせ、インターネットに接続・連携させること。離れた場所にあるモノの状態をセンサーと「モノのつぶやき」で知ることができ、介護や見守り・動植物の育成など幅広い分野への応用が期待されている。

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また、社内での教育を充実させることで新しいスキルを身につける環境を整えることも社員のモチベーションを維持・向上させるには有効な手段です。

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まとめ

北欧を中心とした諸外国では、リカレント教育を受ける人の教育資金や有給休暇の取得において国がバックアップをするなど制度的にも進んでいると言われます。
リカレント教育は、日本では雇用政策や生涯教育政策とからんで重要施策のひとつとされているものの、リカレント教育という言葉自体の認知度もさほど高くありません。
また、実際にリカレント教育を受けたい人や興味のある人は、まずは勤務先の理解を得ないとならないという状況が一般的です。制度的な整備がなされていないのが日本のリカレント教育の最大の課題であり、国家的な急務とも言えるでしょう。
リカレント教育については制度的にも内容的にも未開発の部分がありますが、自分自身のニーズや興味にあったものに出会えたときにチャンスを逃さぬよう、アンテナを張っておくことがおすすめです。
まとまった時間を確保しての通学が難しい方は、働きながらでも手軽に始められるeラーニングやオンライン学習などからスタートしてみてはいかがでしょうか。

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リカレント教育のメリットとデメリット

リカレント教育のメリットとデメリット

リカレント教育は、義務教育を修了した社会人が個人のニーズにあわせて仕事に必要な知識や技術を「学び直し」できる教育制度として注目されています。
リカレント教育を実際に受ける方法は、国の職業訓練や教育訓練、大学の社会人コースや通信教育課程、MOOC(MOOCs)などのオンライン講座を利用する方法など多岐にわたります。

自社の社員のために企業内でリカレント教育プログラムを実施する、大学と連携して一般向けの教育支援サービスを提供するなど、リカレント教育の企業での導入事例も増えつつあるようです。

本コラムでは、我が国におけるリカレント教育のメリットとデメリット(拡充への課題)をご紹介し、学習者と勤務先(企業側)のそれぞれの立場でのポイントもあわせて解説します。

リカレント教育の対象者とは?

リカレント教育の対象者は基本的に社会人であり、義務教育や高校・専門学校、大学などでの教育や学業を修了した人となります。対象には現に就労中の人だけでなく、社会人として就労した経験のある人も含みます。また、年齢制限はありません。
リカレント教育のおもな対象者として政府が想定している人のなかには、定年退職後の人、出産・育児・介護などのために離職してブランクがある人、非正規雇用から正規雇用への転換を望む人やキャリアアップ・収入アップのために転職を望む人などが含まれます。
リカレント教育の対象となる人が「学びたい」と思ったときにいつでも学び直しができるようにするには、家族や勤務先の理解と協力が必要になるでしょう。

リカレント教育のメリットとデメリット

リカレント教育ではおもに業務に役立つ知識やスキルを学ぶことから、学業そのものを究めるというよりは個人のキャリアアップや再就職を前提とした制度だと言えます。
リカレント教育の制度が充実して拡大していけば、「生涯学び続けたい」「年齢に関係なく自分の能力を高め続けたい」といった個人の意思が尊重されるという点で有意義なだけでなく、企業としても、より良い人材を獲得・保持するために有効な施策となるでしょう。
リカレント教育を受ける際・導入する際のメリットとデメリット(課題)は具体的に次の通りです。

1. メリット

リカレント教育を導入すること・受けることで次のようなメリットが考えられます。

企業側:人材不足の解消・業務の効率化

リカレント教育が推進されれば、多様かつ高度なスキルを持つ人材が市場に充実し、企業の人材不足が解消される可能性があります。
また、AIやIoTをはじめとした最新の技術に対応できる人材を獲得できることで従業員教育にかかるコストを省くことができ、業務の効率化を見込むことができます。

企業側:国際競争力の強化

多様かつ高度なスキルを持つ人材が充実することで海外の企業との競争力を高めることにつながります。
成功事例からリカレント学習の重要性が広く認識されるようになれば、海外からの流入を含め、さらに高度なスキルを持つ人材が増えることが期待できます。

労働者側:働き方の多様化への対応

ブランクを持つ人や知識・スキル不足の悩みを持つ人が再び教育機関で教育を受けることで、キャリアアップや再就職を果たすことができ、働き方の多様化が促進されます。
出産・育児や介護のために離職した労働者は、ブランクがあってもリカレント教育を受けることでより安心して復職できると考えられます。

労働者側:早期活躍の可能性

企業内の教育・研修の体制が不十分な場合でも、リカレント教育を受けることで個人の能力を開発でき、若年層から復職者・定年退職後の人などそれぞれが就職先で早期に活躍し、成果を出すことが期待できます。
また、リカレント教育を受けることでより専門性の高い職務に就くことができ、年収アップを果たせるという効果もあります。

2. デメリット

前述の通り、リカレント教育を導入すること・受けることには企業側と労働者の双方に多くのメリットがあります。
対して、日本でリカレント教育を拡充していくにあたって懸念されているデメリットと課題は次の通りです。

長期雇用制度との相反性

かつての日本企業で一般的であった「終身雇用制度」をはじめ、日本では長期雇用制度が定着している傾向があります。
社員の教育は長期的なものを前提として社内で完結するスタイルが一般的で、リカレント教育を受けた人を受け入れる態勢とは相反する点が課題となります。

修了者への評価と再就職の可能性

上述の長期雇用制度に伴い、日本の企業は一般的にブランクを経た人物の採用には慎重になる傾向があります。
労働者からすると、再雇用へのハードルが高いのであればリカレント教育を受けることにリスクを感じることすらあるでしょう。
この点が、日本でのリカレント教育の拡充を妨げる一因と考えられます。

企業側の学費負担の増大

リカレント教育を受けた労働者が自社に再就職または復職する場合は、企業は公的な給付金を用いて学費を補助するという方法をとりやすいでしょう。
しかし、リカレント学習の効果検証が不十分な現状では、企業は投資に慎重になり、リカレント学習の費用が個人負担に偏ることによってさらに拡充が遅れるおそれがあります。

企業側の環境・制度の未整備

日本における長時間労働の慣習も課題のひとつです。リカレント教育の拡充のためには、企業は労働者の学びの時間を確保するために時短勤務やフレックスタイム制度、フルタイムでの就学にあたっては有給休暇やサバティカル休暇※など柔軟な勤務体制を認める必要があります。
また、リカレント教育の効果を高めるためにも、修了者には一定のインセンティブを与えるなど具体的な評価を行うことも重要です。
※取得理由を問わず与えられる一定の長期休暇。海外では1ヵ月以上の付与が一般的。

リカレント教育を実施する側の問題

リカレント教育を実施している大学は増えていますが、カリキュラムの数と種類はじゅうぶんでなく、まだまだ選択肢不足であるのが現状です。
今後は個人のニーズにあわせてより多様で高度な教育カリキュラムを提供することが求められています。

リカレント教育を受ける方法

リカレント教育を受ける方法はさまざまです。大学や専門学校への通学やMOOC(MOOCs)などオンライン講座の受講、また、国の職業訓練制度や教育訓練制度を利用するという方法もあります。
リカレント教育を受けるためのおもな手段と、それぞれの手段において企業側が支援できる内容、対応が望まれる内容をご紹介します。

1. 国の職業訓練と教育訓練給付金制度の利用

厚生労働省はハローワーク(公共職業安定所)と連携し、就労を希望する人のために多種多様な職業訓練の機会を提供しています。また、一定の条件を満たす労働者に対して受講費用を支援する「教育訓練給付金制度」を定めています。
「教育訓練給付金制度」では「厚生労働大臣の指定」を受けた英語検定や簿記などおよそ14,000種類の講座を対象に、受講費用の一部が支給されます。
なお、この制度には「一般教育訓練給付金」と「専門実践教育訓練給付金」の2種類があり、後者のほうが支給要件が厳しく、給付額の率は高くなります。

【参考資料】
教育訓練給付制度(厚生労働省)

2. オンライン講座「MOOC(MOOCs)」

世界の大学が提供する教育コンテンツをオンライン上で受講できるMOOC(MOOCs)(ムーク、ムークス)の利用も近年活発になってきています。日本では東京大学、米国ではマサチューセッツ工科大学など一流大学の多くがMOOC(MOOCs)に参加しています。
MOOC(MOOCs)ではオンライン学習のメリットを活かして、世界中のどこからでも、誰でもが自分のペースで多種多様な分野を学び、さまざまな業種に活かせる知識やスキルを学ぶことができます。
企業は労働者のニーズにあった学習が受けられるよう最新の情報を提供すると良いでしょう。

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3. 大学・大学院等の社会人コース

大学や大学院等の社会人を対象としたコースでは、特別選抜制度やパートタイムで学習できるカリキュラムが拡充され、特定の科目履修のみで単位取得を認めているところもあります。
たとえば、明治大学では法人優待制度を設けて社会人の受講を優遇し、日本女子大学ではリカレント教育課程を設けて女性のキャリアアップに役立つカリキュラムを取り揃えています。
企業からは休暇・休業制度の整備や学費の支援などができるでしょう。

4. 大学の夜間部や通信教育課程

就労や育児・介護など家庭の状況による時間的な制約がある人が学びの機会を得られるよう、多くの大学が夜間部や昼夜開講制を設けています。
また、居住地によらず学べる機会を提供するために通信教育課程を設置する大学が増えています。定時制の大学や放送大学などの通信制大学で学ぶという方法もあります。
企業はおもに学費面で学習者を支援できると良いでしょう。

5. 企業内での教育や研修

民間企業が社内に独自の学びの場を設け、独自の学習プログラムを提供するなど企業内でリカレント教育を実施するケースもあります。
業務内容に直結するような研修カリキュラムを階層別・職種別に提供することも企業内で行われるリカレント教育の一環と言えるでしょう。
大学と連携して社会人のための教育カリキュラムを開発し、自社の社員以外の一般社会人向けに教育支援サービスを提供している企業もあります。

まとめ

リカレント教育は日本でも近年その重要性が認識されつつありますが、労働の中断による企業の労働力不足やリカレント教育を実施する側の人材不足、企業の労働体制の未整備やリカレント教育を受ける個人への支援策の整備不足など課題が多く、普及率は高いとは言えません。

また、日本では長期雇用をよしとする文化を背景に、欧米に比べて人材の流動化が進まず、いちど学生に戻ると再就職が難しいという傾向があります。必要性を感じてはいても「学び直し」に踏み出せない人が多いのが現実です。

リカレント教育の制度拡充と同時に、企業の採用や教育においても「再教育を受けた人を受け入れる」という新たな態勢を持つことが求められるでしょう。

リカレント教育に興味をお持ちのかたは、MOOC(MOOCs)などのオンライン講座を受講するなど現在のライフスタイルに採り入れやすい方法から試してみてはいかがでしょうか。

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執筆者情報

松原 春男(まつばら はるお) 株式会社ユイコモンズ 代表取締役

動画学習プラットフォーム「UIshare」の事業責任者として、企業の動画活用・オンライン学習導入を数多く支援。現場で得た知見をもとに、実践的なノウハウを発信しています。

社会人におすすめのオンライン学習サービス8選

社会人におすすめのオンライン学習サービス8選

学生から社会人になっても、学習の必要性がなくなるわけではありません。
日進月歩の技術革新により、一度は身につけた知識が陳腐化してしまう分野もありますし、どんな業界にいても、関わる業務の難易度が上がって勉強の必要に迫られることはあるでしょう。

そんな時、思い切って社会人入学という選択肢を取れれば良いかもしれませんが、そのためには最低限、学費と入試への準備、通学するあいだの会社の理解などが必要で、誰にでも簡単に挑戦できるものではありません。

そこで注目されているのが「オンライン学習」という方法です。
本コラムでは国内外のMOOC(MOOCs、大規模公開オンライン講座)から、おすすめのサービスをご紹介いたします。

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オンライン学習は世界的にも注目されている

改めて、オンライン学習とは、インターネットを活用して行う学習方法のことで「e-ラーニング」ともよばれます。
あらかじめ録画しておいた動画を視聴する側のタイミングで放映するタイプ(動画配信型)と、リアルタイムで行われている講義を放映するタイプ(教室型)の2つに分けられます。

「グーグルトレンド」というツールでグーグルの検索ニーズを調べてみると、2020年以降、「e-learning」という言葉の検索ニーズがすべての国で増えてきており、世界的にも注目されていることがわかります。

オンライン学習は世界的にも注目されている

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社会人がオンライン学習をするメリット

社会人がオンライン学習を行うメリットには社会人のキャリアにプラスということと、オンライン学習という手段が社会人には合っているということがあります。

一つは、学習をすることそのもののメリットです。学習を行うと、たとえば社内でのスキルアップから昇給・昇進につなげられることや、昇進の条件をクリアできること、あるいは転職に有利になるなどキャリアアップにつながることです。
オンライン学習の中には、スキルの証明になる検定の準備コースや、修了証が発行されるものもあり、キャリアに直結するものも多くあります。

さらに、変化の大きな時代であることから、1つの業務を社会人が長く続けることがだんだん難しくなってきた中で、学習を行うことは社会人としての寿命にかかわる大事なことと考える人も多くなりました。
たとえスキルが上がることに直結しないことでも、長期間社会人を続ける上での基礎体力を体系的な学習で上げ、長期的なキャリアの安定につなげたいと考えている人もいます。

手段としてもオンライン学習は社会人にメリットのあるものです。座学ではなく、オンライン学習をすることにより、通学する時間がない場合も学習できることや、オンラインでは手軽にテストが受けられるようなプログラムも多いことなど、効率的な学習が可能です。また、オンラインの方が、学費も座学よりは安いのが一般的です。

講師の話をじかに聞くことはできなくても、練習問題が豊富に提供される・効果測定がしやすいなど、学習内容を効率よく身につけられる工夫がなされており、むしろ効果からオンラインの方が良い、と考えられるプログラムも最近では多く、しかも低コスト。社会人が自己投資をしやすいのです。

社会人におすすめのオンライン学習サービス

社会人におすすめできるオンライン学習サービスを、日本と海外とに分けてご紹介します。

1. 日本のオンライン学習サービス

まずは、日本人が運営していて、日本語で学べる点が大きなメリットである日本のオンライン学習サービスをご紹介します。

MOOC(MOOCs)の日本版として2013年に立ち上げられた「JMOOC」(ジェイムーク)は日本を中心とするアジア圏向けにいくつかのMOOC(MOOCs)をまとめたポータルサイトで、複数のサービスを横断して講座を探すことができます。

以下に、JMOOCのサービスを中心に、日本のオンライン学習サービスをピックアップしてご紹介します。

GoGetterz(ゴーゲッターズ)

GoGetterz(ゴーゲッターズ)は、弊社(株式会社ユイコモンズ)が2016年に立ち上げたオンライン学習サービス(オンラインコースマッチングサービス)です。

簡単な操作性に多くの無料コースがあるため、オンライン学習を始めたことがない方にも、気軽に体験しオンライン学習の楽しさを実感いただけます。また講座内容は、語学、資格・検定、クリエイティブ系、料理など、さまざまな種類から講座を探すことができます。

動画コンテンツ等でコース(講座)などを公開するオンラインサービスを軸に、ライブ講座等のリアルイベントも積極的に開催しています。

OpenLearning,Japan

OpenLearning,Japanは、e-ラーニング最大手の株式会社ネットラーニングが2014年9月に立ち上げた大規模なJMOOCプラットフォーム。九州大学や学習院女子大学、同志社大学、東海大学などが講座を提供しています。

受講者同士のコミュニケーションツールや相互採点機能、アンケート機能なども備えられています。

新型コロナウイルス禍による休校支援として、NPO法人Asuka Academy(アスカ・アカデミー)による中高生向けのサイエンス動画も無料で公開しています。

gacco

gaccoは、NTTグループのNTTナレッジ・スクウェア株式会社※が2014年にサービスを開始したJMOOCプラットフォームです。
※現在は、NTTドコモグループのドコモgacco株式会社が運営。

講座内容は、ビジネスの実務や資格関連から、資産形成、「死とは何か?」といった哲学的なものまで幅広いラインナップ。
それもそのはず、講座の提供者は東京大学や立教大学といった大学やグーグル合同会社などの企業のほか、総務省などの公的機関までとバラエティに富んでいるのです。

オンライン講座に対面授業を組み合わせた有料の「対面学習コース」も用意されています。

OUJMOOC

通学せずに学べる通信制の学校の元祖ともいえる放送大学は、1983年に国設の私立大学として設置された、放送による通信制大学・大学院です。
遠隔教育、生涯教育の公開大学としての性格を持つ放送大学では、テレビ・ラジオ(ともにBS放送)のほか、インターネット配信やラジコ(アプリ)で生徒以外にも無料で講座を公開しています。
入学料・授業料を支払って入学した生徒は、テキスト(印刷教材)やオンライン授業、通信指導、単位認定試験などを享受できます。

2014年3月からFacebook上にJMOOC用のページを設け、コンテンツを配信していますが、講座数はまだ少ないようです。

Fisdom

Fisdomは富士通株式会社が2016年に立ち上げたJMOOCサービスで、プラットフォームには同社のクラウドサービス「FUJITSU Cloud Service K5」が活用されています。
サービス名は「知は自由!=Freedom is Wisdom.」に由来しています。

同社に関連の深いジャンルとして「理工系基礎科目シリーズ」が設けられていますが、ほかにも地域創生論や育児など幅広い分野の講座が用意されており、すべて無料で利用できます。
※2021年9月30日にサービスを終了予定。

schoo

schooは、「世の中から卒業をなくす」をミッションに掲げる株式会社Schooが、2011年12月に「schoo WEB campus」としてβ版サイトをオープンしたものを原型にもつオンライン学習サービスです。
ミッションからもわかる通り生涯学習を目的としており、掲げるサービススローガンは「大人たちがずっと学び続ける生放送コミュニティ」です。

特徴は、基本的な放映スタイルを「生放送」としている点で、会員登録をすれば生放送授業へ無料で参加でき、講師への質問やほかの受講者とのコミュニケーションもチャットを使って行うことができます。

録画授業の視聴には有料のプレミアム会員登録が必要で、月額980円で見放題のサブスクリプションサービスとなっています。

2. 海外のオンライン学習サービス

冒頭でもお伝えしたように、オンライン学習サービスは日本よりも海外のほうが進んでいます。
簡単な登録さえ行えば、インターネット経由で誰でも無料で講座を受講できるMOOC(MOOCs)というコンソーシアムがあり、スタンフォード大学やマサチューセッツ工科大学、Googleといった有名大学やグローバル企業がハイレベルな講座を提供しています。

海外のオンライン学習サービスを利用するときネックとなるのが言語の壁ですが、MOOC(MOOCs)では、日本語字幕付きの講座も用意されています。

Udacity(ユーダシティー)

Udacityは、MOOC(MOOCs)のプラットフォームとして2011年に設立されました。
GoogleやIBM、Amazonなどの企業が参加しており、ITエンジニア向けのコンピュータサイエンス系の分野に強みを持ちます。30以上の講座が用意され、「データサイエンス」「人工知能(AI)」「プログラミング」「自律システム」「クラウドコンピューティング」の5つの分野で構成されています。

日本では株式会社リクルートホールディングスが参加しています。

Coursera(コーセラ)

Courseraは、スタンフォード大学コンピュータサイエンスの2人の教授によって2012年4月に創立されたMOOC(MOOCs)です。世界中の大学と協力して無償でオンライン学習コンテンツを提供しています。
日本の大学では、東京大学が参加しています。

主な講座の分野は、コンピュータサイエンス、医療(ヘルスケア)、医学、生物学、社会、ネットワーク、情報、人文学、社会科学、数学と統計学、経済学、金融学、経営学。
2020年10月現在で3,900以上の講座数が用意されており、このうち社会人向けの講座は2,400以上あります。

edX(エデックス)

edXは、マサチューセッツ工科大学とハーバード大学が共同出資して2012年に設立されたMOOC(MOOCs)で、日本の大学では、京都大学が参加しています。
2020年10月現在、140の大学・企業と提携し、2,500以上の講座数が用意されています。

edXの修了証には、大学院水準の講座がまとめられた「MicroMasters Program」、特定の職業分野で必要な知識・技能を習得できる「Professional Certificate」など5つの種類があり、海外では企業の採用基準のひとつとしても活用されているといいます。

また、edXでは、MBAや会計士など10の修士号を有料で取得することができます。

社員教育もオンライン化、それぞれのメリット

社員教育をオンライン化する動きも、昨今では盛んです。オンライン教育には次のようなメリットがあるため、企業各社で積極的に採用されています。

・時間を選ばず、受講が可能…社会人は業務が忙しく、企業ではコンプライアンスの必須研修などの受講を100%にするために多くの労力を使います。オンラインなら、時間を選ばないので、研修の受講率を上げることができます。また、受講者も自分の時間に合わせて受講を進めることができます。

・効果測定や、研修の管理がしやすい…オンライン教育では、システムにより研修の受講管理・テストの採点や管理を自動で行うものが多くみられます。研修担当の労力を削減でき、また、管理者が受講状況を把握しやすくなるので、オンライン化したコンテンツをシステムから受講してもらうことには、業務の効率化が図れるメリットがあります。

そのほかにも、コロナ禍では集合研修は感染リスクが大きくなるのに対し、オンラインではその心配がないこと、オンライン教材や収録内容は、違うメンバー向けに何度も繰り返し使うことができるなどのコストカットの効果もあります。

UIshareで社員教育、研修動画等を簡単に共有

動画共有プラットフォームUIシェアは、社員教育・研修のためのオンライン学習プログラムの提供に適した機能を多数有しています。

ウェビナー・研修動画を撮影してすぐにチームに共有。
ウェビナー・WEBミーティング・オンライン研修等をUIshareで実現できます。Webミーティングで撮影した動画は、そのまま録画してUIshareでチームに簡単に共有する事が可能です。

どこでも視聴・多言語にも対応
マルチデバイスに対応し、スマホでも視聴が可能です。また、多言語に対応していますので、国際的に展開するビジネス現場の研修でも最適です。

テスト機能・アンケート機能・視聴分析機能で効果もわかりやすい
受講者の達成度や反応を見やすいこれらの機能で、受講者との双方向性を保つことができ、効果測定もしやすいのです。

■ 誰でも簡単に社員教育、研修動画等を共有できる

UIshare(ユーアイシェア)サービスサイトはこちら

まとめ

社会人におすすめできる国内外のオンライン学習サービスをいくつかご紹介しました。
有料のものもありますが、MOOC(MOOCs)を始め、無料で受講できる講座も多数です。

社会人になると、学習する機会や時間は少なくなる傾向がありますが、自分が現在携わっている業務に必要な知識やスキルが不足していると感じる方、また、将来挑戦してみたい業界・職種に活かせる分野の学習をしたいという方は、時間的・金銭的な制約の少ないオンライン学習で挑戦してみてはいかがでしょうか。
オンライン学習サービスが充実してきた今こそ、挑戦するチャンスかもしれません。

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執筆者情報

松原 春男(まつばら はるお) 株式会社ユイコモンズ 代表取締役

動画学習プラットフォーム「UIshare」の事業責任者として、企業の動画活用・オンライン学習導入を数多く支援。現場で得た知見をもとに、実践的なノウハウを発信しています。

動画共有サービスUIshare_Webイベント&ミーティングソリューションをリリース

動画共有サービスUIshare_Webイベント&ミーティングソリューションをリリース

本日、オンラインで簡単にライブ配信やイベント・ミーティングを開催できるソリューションを動画共有サービスUIshare(ユーアイシェア)のオプション機能として提供を開始しました。


https://www.uicommons.co.jp/uishare/

 


UIshare(ユーアイシェア)は、株式会社ユイコモンズが2020年1月にサービスを開始した動画&データファイル共有プラットフォームです。

動画によるeラーニングはもちろん社内ナレッジ共有や動画販売サイト構築など様々なシーンでカスタマイズしてご利用になれます。

そこに今回新しく、WEB会議、オンラインイベントが行える機能が追加出来るようになりました。

 

UIshare(ユーアイシェア)Webイベント&ミーティングソリューションとは

https://www.uicommons.co.jp/uishare/webmeeting/

 

◆新サービスの特徴

動画共有サービスUIshare(ユーアイシェア)のオプション機能としてリリース。

オンラインを使ったライブ配信はもちろんWebイベントやWebミーティングを簡単に開催できるソリューションです。

これまでの主要機能の一つであったイベント機能(リアルイベントの管理・実施)のオプションとしてWebミーティングサービスGoToMeetingをインテグレーションしたサービスです。

最大250名までのオンラインでのイベント開催が可能。

録画機能を使えばイベント後もUIshareで動画配信をする事も出来るので、イベント後も有効活用していけます。

動画配信を視聴出来る権限も自身で選んで配信することが可能なので色々なシーンでの活用が出来ます。

無料のセミナーや有料のイベント開催から、クローズでのWEB会議など様々な使い方が可能なので、より充実した動画配信サービスにグレードアップ致しました。

 

◆主な用途

1.オンラインセミナー

従来はリアルなセミナーが多かった中、最近ではオンラインセミナーが主流になりつつあります。今まで時間が掛かっていた、会場の手配やコストがオンラインで開催する事により遙かに削減されます。最大250名までの参加が可能です。

最大の特徴は、オンラインセミナーを録画してそのままUIshareで配信できる事です。

無料のセミナー開催も可能ですが、有料での開催も可能です。


2.WEB会議

テレワークが進む事により増えてきたWEB会議。

いつでもどこにいても会議に参加できようになり、WEB会議が増えてから「通勤時間の短縮が出来て時間を有効活用できる」との声も上がるようになりました。

UIshareでも社内でフルに活用して頂けるようWEB会議が出来るようになり、録画機能で簡単に共有できます。

 

■UIshare(ユーアイシェア)サービスの特徴・機能

UIshare(ユーアイシェア)は自社オリジナルの動画&データファイルの配信・共有システムが簡単に構築できるクラウドサービスです。社内における動画共有、パートナーへの情報共有、動画eラーニング、動画販売など様々なシーンでご活用いただけます。
また、動画やデータファイルを簡単に配信・共有できる機能はもちろんのこと、イベント・セミナー開催機能や、特定のメンバーだけに配信できるアクセスコントロール機能や視聴分析機能など様々なマネジメントツールも備えています。
主な機能は以下の通りです。


1.動画アップロード&配信

オリジナルで制作した動画やデータファイルなどのコンテンツを簡単にアップロード。難しいプロセスもなく簡単に情報の共有が実現します。もちろんスマホなどで撮影した動画も簡単にアップロード可能です。カテゴリー別にコンテンツを表示できるなど、ユーザーにとっても感覚的でわかりやすいインターフェースを提供します。


2.イベント・セミナー設定&管理

動画やデータファイルの共有に加えてリアルに開催するイベントやセミナーの告知・募集管理が可能。煩わしい出欠確認やキャンセル手配などもシステム条で自動的に管理することが出来ます。これまでのリアルイベントの開催管理機能に加えて、今回は新たにオンラインで開催できるWebイベント&ミーティングソリューションをインテグレーションしました。


3.テスト・デジタル修了証

各種の認定試験や理解度チェックテストをオンンラインで簡単に実施すること 出来ます。基本のテスト形式は選択式。解答時間・受験回数の制限なども設定できるなど、より精緻なテストの実施が可能です。テストの合格者やコンテンツの視聴完了者などに対して任意でデジタル修了証の発行も可能。メンバーのモチベーションアップに貢献します。


4.視聴分析・パフォーマンス管理

各メンバーがどのコンテンツを視聴したか、各コンテンツの視聴状況はどのくらいなのかなど様々な角度からの視聴分析が可能。コンテンツ別の人気度・視聴完了度などをチェックしたり、グループ別のアクセス状況をチェックしたりすることが可能です。


5.アクセスコントロール

5階層までのグループ・組織設定が可能。グループ数の制限もありません。管理者は各コンテンツへのアクセスを特定のグループや個人に限定することが出来ます。各コンテンツをどのメンバーにアサインするのか、どのメンバーにオープンにするのかなど詳細なアクセスコントロールが実現出来ます。

 
6.コンテンツのメンバー投稿&共有

グループコンテンツ機能で同じグループ・組織内においてメンバー同士の動画&データファイルの共有が可能です。また、共有された動画やファイルは管理者・マネージャーも閲覧可能で、ボトムアップの情報・ナレッジの共有が実現します。



■UIshare(ユーアイシェア)の優位性


1.圧倒的な低コスト
初期費用0円。1人あたり300円でフルサービスを提供します。
更に、300人以上の利用からは更にボリュームディスカウント。他サービスを圧倒する低コストです。


2.高いカスタマイズ性とスピード導入
動画共有にとどまらない便利な機能を多く備えおり、ユーザーのニーズに合わせたカスタマイズがとても簡単に行えます。また、申し込みと同時に利用可能で、その日から全ての機能を試すことが出来ます。


3.感覚的なユーザーインターフェース
C2CサービスGoGetterz(ゴーゲッターズ)で培った感覚的で使いやすいユーザーインターフェースを提供。


4.最新のテクノロジーとグローバルアクセス
グローバルで活躍するエンジニアが常に最新のテクノロジーを装着していきます。また、ネットワークもグローバルに対応。世界中のどこでもネット環境のある場所ならどこでもアクセス出来ます。(英語版対応)


法人向動画&データ共有サービス”UIshare(ユーアイシェア)”
 https://www.uicommons.co.jp/lp/

執筆者情報

株式会社ユイコモンズ UIcommons Inc.

ユイコモンズでは、『世界中の人々が、豊かで実りある生活ができるようにいつでもどこでも誰でも存分に学べる場を創る』をビジョンに掲げ、学びに関するさまざまなサービスを展開しています。