企業内での社員の営業力にバラつきを感じることがありませんか? 属人化しやすい営業業務の標準化を図るために役立つのが「セールスイネーブルメント」です。セールスイネーブルメントとは、セールス(営業)で成果を上げるために行なう取り組みのことを指します。
今回は、セールスイネーブルメントの概要や、注目されている理由、取り組むメリットをそれぞれご紹介します。 セールスイネーブルメントを取り入れることで、「営業職における属人化解消」や「効率的な人材育成」に役立てられるかもしれません。 営業における課題を抱えている方はぜひ参考にしてみてください。
セールスイネーブルメントとは?
セールスイネーブルメント(Sales enablement)とは、簡単にいえば「組織全体で成果を出すビジネスパーソンを生み出し続けるための仕組み」のことです。もともと欧米を中心に広まった概念ですが、昨今では日本でも注目を集めています。セールスは「営業」、そしてイネーブルメントは「機能割賦」といった意味を持ちます。つまり、セールス(営業)において「複数の機能を分ける」というイメージを持つとわかりやすいかもしれません。
営業活動のDX化には、SFA(顧客管理システム)やCRM(営業支援システム)といったツールが用いられます。これらのテクノロジーを用いて計測したデータを活用し、組織全体に活かして取り組むのがセールスイネーブルメントの特徴です。組織全体の営業力を向上させるために、中・長期間で継続して取り組みます。
また、セールスイネーブルメントは、営業人材の育成のみならず、顧客のニーズ把握や営業活動の最適化にも役立ちます。データに基づいて全体の計画を立てるため、より効率的に成果につなげられるのです。
セールスイネーブルメントが注目される理由
セールスイネーブルメントが注目されている背景には、さまざまな理由が考えられます。その中でも特に、「数値に基づくため、成果が出しやすい取り組みであること」「セールステック(営業のIT化)が普及していること」が関係しています。
それぞれについて見ていきましょう。
数値に基づいて実施するため、成果が出やすい
セールスイネーブルメントには、数値に基づいて成果を出しやすいというメリットがあります。
営業は、個人でアプローチを行なうことから、属人化しやすい業務です。属人化によって営業業務が不透明化すると、業務の橋渡しが上手くいかなくなり、社員のスキルにバラつきが生じやすくなります。そのため、個人のスキルが伸びるばかりで、企業全体の成長につながりにくくなるといった問題が生じる可能性があるのです。
セールスイネーブルメントを導入すれば、「データに基づいた客観的な指標」から「効果的な営業戦略」を立てることができます。したがって、セオリーにのっとって成果が出やすく、根拠に則って実践できる内容であるといえます。
セールステック(営業のIT化)が進んでいる
セールステックが普及していることも、セールスイネーブルメントが注目されている理由の一つです。補足ですが、セールステックは営業とテクノロジーを掛け合わせた言葉で、営業の生産性を高めるためのIT技術を指す言葉です。
近年、営業のDX化が進んでいることから、IT技術を用いて企業の営業体制を再構築する動きがあります。セールステックの市場規模は伸びており、今後も拡大していくことが予想されています。
セールスイネーブルメントでは、セールステックであるCRMやSFAなどのデータ収集システムが欠かせません。なぜなら、セールスイネーブルメントでは、セールステックによって得られたデータの分析に基づいて改善を繰り返していく手法を取るためです。
以上のように、セールステックが普及していることも、セールスイネーブルメントが注目を集めている要因であるといえそうです。
セールスイネーブルメントに取り組むメリット
セールスイネーブルメントに取り組むことで、得られるメリットについて紹介します。
営業の属人化を解消できる
セールスイネーブルメントのメリットは、営業の属人化解消に役立てられることです。営業は、個人の能力や裁量に委ねられる面があり、属人化を引き起こしやすい業務であるといえます。営業職の属人化の背景には、ノウハウの共有不足や、営業成果の評価基準、自己完結しやすい業務であることなどのさまざまな要因が混在しています。
その結果、能力が低い人材は結果を出せないまま、成績の高い人材に依存してしまうことになり得るのです。これでは、成績優秀な人員がいなくなったときに対応できなくなったり、ほかの社員との連携が上手くいかなったりといった事態が起こることも考えられるでしょう。
セールスイネーブルメントでは、高い営業成績を出している人員のアプローチから、効果が出た試みを洗い出します。また、課題点も洗い出すことで、改善すべき点を明らかにすることが可能です。
セールスイネーブルメントによって課題解決を図り、優秀な人材のスキルや行動パターンなどを体系化します。そして、効果的な営業スタイルを広めることで、全体の営業力の底上げが実現できるのです。
業務の成果が明確化される
セールスイネーブルメントのメリットは、業務の成果を明確なデータとして抽出できる点です。業務に対して効果測定を行なうことで、どの程度有効な施策だったのかや、費用追効果などが明らかになります。このように業務の成果を明確にしていくことで、効果的なアプローチ手法がわかります。
しかし、効果測定を行なわずに不透明なままで施策を進めてしまった場合、成果が得られたとしても、何が効果的だったのか判断できません。したがって、より効率的に営業施策を打ち出すためには、営業だけの力でアプローチするのではなく、データを分析する力が必要となってきます。
また、営業の最適化だけでなく、顧客のニーズ把握にも役立つのがセールスイネーブルメントです。さまざまなデータを収集して分析し、施策を実施することで、戦略的なアプローチが可能となります。データを扱うマーケティング部と営業部が連携すれば、より成果へとつなげられるでしょう。
まとめ
今回は、セールスイネーブルメントについて解説しました。
成果を出すための営業人材を効率的に生み出し、営業力の水準を高めるのに役立つのがセールスイネーブルメントです。
セールスイネーブルメントを実施するには、営業活動における成果を数値化してデータを蓄積する必要があります。SFAやCRMといったツールを活用しながら、自社の営業最適化に役立ててみてください。
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