動画コンテンツは教育用のツールとしてはもちろん、集客や売上アップなどに貢献するマーケティングツールとしても活用する企業が増えています。
いずれの目的でも、多くの人に見てもらえなければ制作する意味がありません。そのためには、最低限のクオリティとWebコンテンツならではのポイントをおさえて動画を制作することが大切です。
自社で制作する場合でも、映像制作会社に委託する場合でも、これだけは知っておきたい動画コンテンツの作り方とポイントについてお伝えします。
動画コンテンツを作る前に
動画コンテンツを検討する際、まず決めておきたい大切な要素が「ターゲット」と「コンセプト」です。実際の制作に入る前にこの2つをしっかり定めておかないと、「せっかく作ったのに誰も見てくれない」コンテンツになるおそれがあります。
1. ターゲットを明確にする
多くの人に見てもらう動画コンテンツを制作するには、閲覧する人にあった内容にすることが重要です。
たとえば、Tik Tok(ティックトック)のような短編動画に慣れた10代や20代の若い女性がターゲットであれば、テンポの早い動画のほうが訴求効果を高められるかもしれません。しかし、同じ動画を高齢者世代の人に見せても内容についていけず効果が得にくいことが想定されます。このように、配信する動画を見てほしい人の性別や年齢、趣味、嗜好、課題・悩みなどターゲット像を明確にしたうえで、その人たちに適した構成を考えていくことが大切です。
また、想定したターゲットが何を求めているか(知りたいか)を、箇条書きで書き出しましょう。それに対する答えが動画コンテンツ内に必要となりますし、想定するターゲットによって、どれくらい丁寧に説明すればよいかも異なってきます。
2. コンセプトの設定
動画を通じてユーザーに伝えたい「コンセプト」も、制作前に決めておきたい要素です。いくらターゲットに受けが良さそうな動画コンテンツを制作しても、伝えたい内容がはっきりとしていなければ、その後の行動につながりにくいでしょう。動画を見たユーザーを次のアクションに導くために、明確なコンセプトを伝えることが大切です。
コンセプトは、商品やサービスの特徴ともいえます。たとえば、安さがウリの商品なら「買ってみたい」という衝動がユーザーに生じるでしょう。あるいは、企業の強みもコンセプトになることがあります。いずれの場合でも、ユーザーの興味を引き付けるものが何かを明確にし、動画で伝えましょう。
動画コンテンツの作り方
動画コンテンツ制作の流れは、「プランニング(企画・構成)」「撮影準備」「撮影」「編集」と、大きく4つの工程で進められます。ここでは、それぞれの工程におけるポイントを紹介しましょう。
1. プランニング(企画・構成)
あらかじめ決めておいたターゲットとコンセプトをもとに、動画コンテンツの内容を決めていきます。
Webコンテンツでは構成案(各ページのレイアウト)という設計図がありますが、動画コンテンツにも「絵コンテ」という設計図があります。絵コンテは、ストーリーを決めるのはもちろん、撮影時に必要なカットを取りこぼさないうえでも重要な役割を果たしますから、作成することをおすすめします。
絵コンテを作成したら、ユーザーが求める情報や伝えたいことなどが含まれているかを改めて確認しましょう。
2. 撮影準備
撮影に必要な機材と、商品や出演者などを準備します。
機材に関しては、カメラ、三脚、マイクは必須アイテム。カメラは、ムービーが撮影できるものであれば一眼レフカメラやスマートフォンでも大丈夫です。ただし、商品の細かい部分を撮影する場合は、高画質なビデオカメラを用意したほうがよいこともあります。また、手ブレしないほうが見やすくなりますから、三脚または一脚も用意しましょう。そのほか、空撮を想定している場合はドローンなどの機器も準備します。
出演者が必要な場合は、あらかじめキャスティングをしておきましょう。社員や従業員でもよいですが、プロの役者に依頼するのも一手です。撮影に慣れていない人だと、セリフがぎこちなく聞こえたり、1カットだけでも撮影時間を要したりすることがあります。プロの役者を使うとクオリティは格段に上がりますので、必要に応じて検討しましょう。なお、説明が多い動画の場合は編集時にナレーターもキャスティングしておきます。
撮影場所を決めるロケハン(ロケーション・ハンティング)も重要です。ロケハンをすることで、撮影をスムースに進められることはもちろん、「暗い場所だから照明がほしい」など必要な撮影機材を事前に確認する役割もあります。場所によっては撮影許可が必要になることもあるので、トラブルを防ぐうえでも大切な工程です。
3. 撮影
すべての準備が整えば、いよいよ撮影です。わずか2~3分の動画コンテンツでも、撮影は1日がかりになることもあります。スケジュールを作成する際には、余裕をもって組むようにしましょう。
撮影する際には、テロップ(字幕)の位置を意識することも大切です。絵コンテがあれば、どこにテロップを入れるかをカメラマンにも共有でき、イメージ通りの動画コンテンツを制作しやすくなります。
4. 編集
撮影した映像や商品画像、ロゴやテロップ、BGMなど、編集に必要な素材を用意し、絵コンテに基づいてシーンをつないでいきます。
プロが編集する際には専用の動画編集ソフトを用いますが、「Windowsムービーメーカー」や「iMovie」など、PCに標準装備されているソフトでも可能です。初めて編集する方であれば使い方を理解するほうが重要ですから、プロ仕様のソフトでなくても十分でしょう。
動画コンテンツを作る際のポイント
動画コンテンツは「多くの人に見てもらう」ことに加え、「最後まで見てもらう」ことも意識して制作することも大切です。とりわけWeb上では、できるだけ短くまとめることで最後まで見てもらえる可能性が高まるとともに、検索でヒットしやすいよう内部対策もしっかり行うことがポイントになります。
1. 動画はできるだけ短くする
ユーザーを最後まで引き付けて離さない動画は、「必要最小限の情報」でコンパクトにまとめられたものが多いです。これは、動画が文章や画像よりも情報量が多く、ユーザーの集中力を長時間保ちにくいという特性があるためです。
最後まで見てもらうには、動画の長さをできるだけ短く、ターゲットに合わせたテンポで見せることが大切になってきます。
動画内で詳しく伝えられないときは、詳細を説明しているWebページのURLやQRコードを掲載したり、SNSでのフォローを促したりと、ユーザーの行動喚起の要素を含めるといった工夫も有効な手段です。
2. 最初の10秒で勝負が決まる
動画を最後まで見てもらえるか否かは、最初の部分の内容が大きく左右するといわれます。特に、始まってから10秒間が重要とされ、そこでユーザーを引き付ける内容にしなければ離脱されてしまう傾向があるようです。
できるだけ早く本題に入り、テンポよく、ユーザーにどんなメリットがあるかを伝えることも動画制作のポイントでしょう。
3. 内部対策もしっかり対応
Web上に動画をアップするだけでは、検索でヒットされません。その動画の内容をもとに、タグ付けをしたりテキストで補ったりする必要があります。そうすることでSEOの効果も期待できますし、検索順位が上がれば、さらに多くの人に視聴してもらえるようになるでしょう。
まとめ
動画コンテンツを制作する際、もっとも時間を要する工程がプランニング(企画・構成)です。「自社の商材を魅力的に伝えるには、どんな構成にすればよいか」を、社内でじっくり考えて絵コンテを作成していきましょう。
また、動画コンテンツは作って終わりではありません。「制作した動画をどのメディアに掲載すると効果的か」「閲覧数を増やすには何が必要か」と、公開後も試行錯誤を繰り返すことで、多くの人に見てもらえるコンテンツへと成長するのです。動画コンテンツ制作で成功するには、知識やノウハウも必要です。当社や映像制作会社などのプロと相談しながら進めることも検討してみましょう。
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