中国をはじめ、世界中で大きな広がりを見せるライブコマース。今の時代のニーズを満たすポイントが多くの注目を集めています。
今回の記事では、ライブコマースのメリットとデメリット、始める際の方法などをご紹介します。実際に導入したいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。
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ライブコマースとは
ライブコマースの世界での浸透状況
ライブコマースは当初中国で爆発的な人気を集め、その後世界中へと広がっていきました。現状どのように世界で浸透しているのかをご紹介します。
火付け役「中国」での広がり
中国では、2016年ごろからライブコマースの取り組みがスタートしました。主にアパレルや美容関連の商品で取り入れられています。
毎年11月11日に行われるネットショップ上の大きなセールでもライブコマースが多く活用されているほか、配信中にAIで英語に同時通訳する仕組みなども登場しています。
「日本」では大手のセレクトショップや百貨店が導入
日本では、ここ2~3年で多くの企業がライブコマースを導入するようになりました。いち早く導入した大手百貨店「三越伊勢丹」をはじめ、大手企業も次々と活用しはじめています。
中国での成功をもとに国内でもライブコマースを始めるアパレル・美容関連企業も多く、配信中にリアルタイムで視聴者の質問に答えるなど、コロナ禍における新たなコミュニケーションツールとして需要が高まりつつあります。
「欧米」ではファッション・コスメ、さらにAmazonも参入
アメリカでは、EC最大手の「Amazon.com」が2019年からライブコマースを開始しました。サイト内の商品ページと配信をリンクさせ、多大な販売実績を成し遂げています。
また、ヨーロッパにおいてはファッションブランドやコスメブランドの参入が知られており、ライブコマースに力を入れる企業も増えてきています。
ライブコマースのメリット・デメリット
ライブコマースには多くのメリットがありますが、その反面デメリットもあります。メリット・デメリットの両方を把握し、自社に適しているか否かをしっかりと見極めることが重要です。ここからは、メリット・デメリットをそれぞれ2つずつご紹介します。
メリット1:スムーズな導線で購入までつなげられる
ネットショッピングのデメリットの一つとして、支払いのタイミングで面倒な手続きが多く購入をやめてしまうパターンがあることが挙げられます。
ライブコマースの場合は配信システムに購入までの導線を組み込むことにより、数タップ・数クリックで購入してもらうことが可能です。購入意欲がそがれるのを防ぐだけでなく、「面倒」などのネガティブな印象が残りにくく、リピート購入にもつながりやすいというメリットも期待できます。
メリット2:リアルタイムでコミュニケーションが取れる
ライブコマースでは従来のネットショッピングとは異なり、消費者からの質問などに配信内やチャットでリアルタイムに答えることができます。消費者が一方的に情報を見るのではなく双方向のコミュニケーションが可能なので、実際に店舗で買い物をしているような臨場感を体験してもらえます。
デメリット1:集客に工夫が必要
ライブコマースを行うには、配信の準備だけでなく集客のための告知にコストや手間をかける必要があります。ライブコマースの強みは「リアルタイム」ですが、逆に配信時間を逃してしまうと参加できないという弱点もはらんでいるため、事前にしっかりとした告知を行い配信時間に視聴者を集めなければいけません。
店舗などで告知する方法も考えられますが、基本はオンライン上での告知が重要です。公式SNSアカウントでの告知のほか、有名人やインフルエンサーを出演者として起用し、その出演者にSNSで告知してもらうなどの工夫も検討しましょう。
デメリット2:配信トラブルなどによりユーザーの期待に応えられないことも
ライブコマースはリアルタイムで双方向のコミュニケーションが取れることがメリットですが、たとえば視聴者が配信者からの反応を期待していたものの質問やコメントが多すぎて対応できなかった場合などでは、不満を感じさせてしまう場合もあります。
そのほかにも、システムのスペックなどよってサーバーがダウンするといった問題が起こることもあります。このような場合には期待を裏切る形となってしまい、不満につながりかねないことも把握し、しっかりと対策しておくことが重要です。
ライブコマースの始め方
基本的な仕組みやメリット・デメリットを把握し、いざ導入したいと思った際は、どのように始めればよいのでしょうか。ここでは、大きく5つの手順を簡単にご説明します。
配信日時と販売する商品を決める
ライブコマースでは、配信内で紹介することができ、オンラインで販売できる商品であれば扱うことができます。自社のイメージやターゲット層に沿って、何を販売するのかを決めましょう。
また、その商品のターゲット層に合わせて配信日時を決定する必要があります。たとえばターゲットが20~30代の社会人男性であれば、平日の昼間に配信しても仕事中で参加できない可能性が高いでしょう。ターゲット層に配慮して、平日か休日か・昼か夜かなどを決めることが大切です。
使用するツールや出演者を決める
ライブコマースに使用できるツールには、インスタライブやYouTubeなどのSNSと、自社サイト・アプリの大きく2つがあります。SNSにはすでに利用者が多く参加してもらいやすいというメリットが、自社サイト・アプリには他社のロゴなどが表示されずオリジナリティを出しやすいというメリットがあります。
出演者については、自社従業員が配信を行えばコストを抑えられるほか、自社のイメージや商品の情報などを正確に伝えられるメリットがありますが、集客力に欠ける場合も多いです。
有名人やインフルエンサーを起用すればコストはかかりますが、集客力や発信力を活かして多くの人に情報を拡散できるのがメリットです。
それぞれの特徴を把握し、自社のイメージやニーズに合わせてツールや出演者を決めましょう。
集客を行う
多くの視聴者を集めることも大切ですが、ただ視聴数が多いだけでは最終的な目標である購買につながらないことも考えられます。紹介する商品やサービスに合ったターゲット層をしっかりと集客することが重要です。
また、集客できた人数が少なかった場合でも、少人数の視聴者と密接にコミュニケーションを取ることでリピーターやファンの獲得につながることもあります。SNSやメルマガによるweb集客と、店頭やチラシでの告知による集客などを使い分けてターゲット層に効果的にアプローチしましょう。
配信を行う
配信の際には、「配信の長さ」「配信の流れ」「スタッフの役割分担」「コメント・質問への対応方法」の4点をしっかりと決めておきましょう。また、トラブルへの対策を練っておくことも大切です。
ノウハウや経験がない状態で内容を的確に決めるのは難しいですが、はじめは失敗を覚悟で実施し、試行錯誤を繰り返すことで成功につなげていくのも良いでしょう。
配信後にデータを分析する
配信が終わっても、そこで終了ではありません。集客の効果があったか、配信中に視聴者数はどのように変化したか、視聴者からのコメントの内容、購買につながった数などのデータを分析し、反省点や良かった点を次の配信につなげることが重要です。
まとめ
ライブコマースは、現時点では国内より海外のほうが浸透しており、なかには莫大な売上を達成している企業や個人も見られます。しかし、当然メリットがあればデメリットもあります。
メリットとデメリットや具体的な始め方を把握し、自社に最適な方法を模索してみましょう。
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