社員研修といえば、もっともポピュラーなのは研修生が一同に会して講義を行う方法ですが、eラーニングが現れてオンラインで個別に研修が行えるようになりました。
デジタル技術の進歩と普及でオンライン研修への注目が集まる一方、オフラインの集合研修でも、参加者同士のディスカッションやワークショップ、ハッカソンやアイデアソンを取り入れるなど、進化を遂げています。
本コラムでは、オンライン研修と集合研修の特徴やメリットの違いについて解説いたします。
集合研修だけでは補えない要素
受講生への個別対応
集合研修では、どうしても会場に集まった受講生に対して一律に同じ内容を研修することになるため、受講生一人ひとりに合わせた個別の内容や進度で研修を行うことができません。
個別の対応というと、受講生からの質問へ回答するぐらいになってしまうでしょう。
受講生の習熟度・理解度のリアルタイムな把握
また、集合研修では、研修した内容が受講生に身に付いたかどうか、習熟度をリアルタイムに測ることが難しいでしょう。テストを実施することはできても、採点し、結果をフィードバックするまでにはタイムラグが生じてしまいます。
オンライン研修のメリット
こうした集合研修だけでは補えない要素も、オンライン研修ならカバーすることができます。
オンライン研修は、大きく2種類に分けられます。一つは、①収録された動画を視聴するタイプの研修、もう一つは、②オンラインで講師とつながったライブ配信を視聴するタイプです。
どちらのタイプも、パソコンなどのコンピュータを占有して研修を受けることになり、①なら完全に自分のペースで動画を一時停止したり巻き戻したりしながら、理解の進み具合に合わせて研修を受けることができます。
②では講義自体は講師のペースで進められるものの、集合研修のように質疑応答の時間を待たずに疑問が沸いたタイミングで質問を送っても講義を中断することがありません。講師は、質問に回答しながら講義を進めてくれるので、集合研修に比べると、わからないまま進んでしまうといったことは起きにくいといえます。
また、オンライン研修なら、受講生が受けたテストの結果をその場でフィードバックでき、受講生が自身の習熟度を確認できるうえ、人材育成担当者側もリアルタイムに結果を把握することができます。
②の場合、講義の途中でミニテストを実施することで、受講生の理解の傾向を見ながらその後の進め方を変えるといった対応も可能になります。
オンライン研修と集合研修を組み合わせる重要性
前章では、オンライン研修のメリットにフォーカスしてお伝えしましたが、オンライン研修にもデメリットがないわけではありません。
オンライン研修のデメリットの代表的なものとしては、次のようなものが挙げられます。
モチベーションの維持が難しい
個々で時間を作り受講するという形を取るため、モチベーションが上がらず受講をしない方が現れたり、忙しい事を理由に受講を後回しにしてしまう点が挙げられます。 また、研修生の性格によっては、ほかの研修生との交流が刺激になりモチベーション向上につながるケースもありますが、オンライン研修だけでは個人の孤独な戦いとなりやすく、それぞれのモチベーション管理が難しいです。
ほかの研修生との意見交換がしづらい
研修生同士が同じ会場に集まって行う集合研修とは異なり、オンライン研修では個別に研修を受けるスタイルを取ります。そのため、講義内容について感想や意見を述べ合い、それによって理解が深まるといった効果はあまり期待できません。オンライン研修でもチャット機能を使ったり、休憩時間などに研修生同士が顔を合わせて研修について話題にする可能性はありますが、集合研修に比べると活発な意見交換は望めません。
こうしたオンライン研修のデメリットは、逆に集合研修が得意とする部分でもあります。
オンライン研修と集合研修のどちらが良いかを比較検討するのではなく、両方のメリットを活かしてそれぞれのデメリットを最小限に抑える工夫をすることが大切で、近年、「ブレンディッドラーニング」とよばれ、注目を集めています。
まとめ
企業で研修を行う目的は、社員に自社のノウハウを伝え、学習内容を定着化させ、人材を育成することで、最終的に会社に利益をもたらすことです。
さまざまな研修手法があるなかから、自社の人材育成目的に合わせて選び、組み合わせて活用することで、最大限の学習効果をあげましょう。
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