![動画マーケティングに必要な分析 ~ツールを使うメリット~](https://www.uicommons.co.jp/dcms_media/image/marketing-Advantages-img5.jpg)
動画広告など、プロモーションのために作られた動画を目にしない日は、1日もないのではないかというほど動画マーケティングは広がりを見せ、動画が身近なものとなりました。
それだけ、動画マーケティングに取り組む企業も多いということ。
当然ながら、動画マーケティングにも制作費などのコストがかかってきます。かけたコストに見合う効果が得られるよう、効果測定を行い改善していく必要があるでしょう。
これを実現するためには、あらかじめ「再生回数」や「コンバージョン率」といった指標を設定しておき、結果データを収集して分析することが大切です。
今回は、動画マーケティングに必要な分析やツールについてご紹介いたします。
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動画マーケティングとは
改めて、動画マーケティングとは、簡単にいえば動画を活用したマーケティング手法のことで、主な展開場所がインターネット上であるため、Webマーケティングの一つに位置づけられることが多いです。
スマートフォンやタブレットの普及と、インターネットの高速化・大容量化が重なり、いつでもどこでも動画を視聴できる環境が整ったことなどから、まず動画そのものが普及し、動画マーケティングも広がりました。
2020年春からは高速通信である5Gを実装したサービスの提供が開始され、今後の動画マーケティングの追い風になる要素の一つとなっています。
動画マーケティングが必要な理由
動画マーケティングは、現在では一般的・よく見られる手法となっています。少しさかのぼって、なぜ動画マーケティングを行うことが必要なのか、背景からおさらいしてみましょう。
動画マーケティングはYouTubeやスマホの普及とともに必要となった
動画マーケティングは、YouTube・スマホが普及し始めてからより活発なものとなりました。誰でもいつでも動画にアクセスできる環境になり、視聴者の目も動画に集中するようになった現在では、マーケティングの1つのチャネルとして動画マーケティングが有効な手段です。
動画による広告のほか、インフルエンサーによるSNSでの発信など、動画が最も視聴者にリーチしやすい手段の一つと考えられているため、企業では動画マーケティングに取り組まざるを得なくなりました。
動画マーケティングは通信手段の進化にも対応して利用が促進された
動画マーケティングが盛んになった背景には、通信のデータが大量化・高速化していることも挙げられます。
スマホが登場した2010年ごろは3Gが主流であった通信手段は、4G、ハイスピードLTEを経て、現在5Gモバイル通信の時代となっています。大きなトラフィックを持つ動画も配信は容易になってきたのです。
動画はわかりやすい
文字や映像で説明をするよりも、動画で見た方が視聴者に対して効果的に商品やサービスの魅力をアピールできます。
また、商品説明やフォローなども動画によればよりわかりやすく、見ただけでわかるように平易にすることができます。画像や、音楽の効果によりさらに内容を洗練させることが可能です。
このため、より企業が訴求したい内容をユーザーに伝えることができるのです。
動画マーケティングは、SNSで拡散される
インスタグラム・Facebook・twitterなど、動画はSNSで拡散されやすい性質のものです。SNSでシェアをユーザーが行うと、企業の方から働きかけなくても、広告や投稿が広がっていきます。
そのため低コストで効果が高いマーケティング手段であることが認知され、利用が進んでいます。
動画マーケティングは効果測定しやすい
動画マーケティングは、SNSの分析ツールなどを使うと効果測定しやすいものです。リーチ数・他のサイトからの流入数・ユーザー属性など、動画による集客・再生数やコンバージョン率などの測定がしやすいものです。
かけた費用に対して、効果を測定しやすいことにより、動画マーケティングは意思決定の基準がはっきりしており、企業にとって活用しやすいと考えられます。
動画マーケティングはコストが安い
動画マーケティングは、スマホでの撮影から始められます。さらに、SNSで動画を拡散すれば中小企業、あるいは個人事業主でも十分武器として利用することができるため、すそ野の広いマーケティング手段として利用されています。
ご紹介した通りの背景から、動画マーケティングは現在盛んであり、実際に利用されている動画マーケティングは、次のように分類されます。
- 商品の良いイメージを拡散する手段
- 商品に関する説明や、マニュアルを拡散する手段
- 企業のイメージ・戦略を拡散する手段
このうち、最後のものは、採用マーケティングに使われています。しかし、これらの動画マーケティングは実はまだ発展途上であり、今後さらに企業により活用されることが期待されています。
総務省が2017年に発表した調査結果によれば、2030年には、コンテンツの75%は動画が占めるようになるとされています。高速通信手段である5Gが普及すると、流通するデータの絶対量は増えますので、最低でも現在の90倍ほどのトラフィック量になると考えられています。
【参考資料】
「国内外のトラヒック予測及びその周辺動向のご紹介」総務省
なかでも、より高い臨場感を伝える動画の手法が探求されているように、ライブ動画配信による動画マーケティングも今後有望な手法の一つと考えられています。
動画マーケティングに分析ツールを使うメリット
冒頭でもお伝えしましたが、動画マーケティングを行う上で効果測定は必須です。結果の分析から、より効果を上げるため動画づくりや出稿先選定などへ改善を行うことで、より高いCPA(Cost Per Acquisition/コンバージョン単価)やROAS(Return on Advertising Spend/広告宣伝費に対する売上)を目指すのが「あるべき姿」だといえます。
そして、動画マーケティングの効果測定を行う際は、解析・分析を行うためのツールを活用するのがおすすめです。
以下で、動画マーケティングに分析ツールを使うメリットを3点ご紹介いたします。
動画の再生数や視聴時間などのデータ収集・分析が行える
利用する動画分析ツールによっても異なりますが、動画分析ツールを使うことで、動画の再生回数や平均視聴時間、視聴率、再生完了率、クリック数、コンバージョン率などを数値で把握できます。
さらに、これらのデータについて月間や週間、日間、時間帯別で集計するのも簡単で、さまざまな角度から分析するのに役立ちます。
動画を視聴したユーザーの属性情報を収集できる
動画分析ツールを使うことで、動画を視聴したユーザーが女性なのか男性なのか、年代はどのくらいなのか、世帯収入はどのくらいか、といった属性情報を収集することができます。
実際に反応の大きかった層と、当初、狙っていたターゲット層は近かったのか、それとも大きく乖離していたのか…といったことを分析することで、動画の内容や演出、掲載先の改善につなげられますし、商材の意外な活用法や新たな市場開拓につながる可能性も広がります。
ユーザーの行動分析からインサイトの把握につながる
動画分析ツールで収集できるのは、ユーザーの属性情報ばかりではありません。
表示された動画を再生したかどうか、最後まで視聴したかどうか、さらには「いいね」を押したどうか、アカウントをフォローしてくれたか、SNSで拡散したか…など、ユーザーの行動に関するデータも収集・分析できます。
こうした行動データから、ユーザーのインサイトを探ることができます。
動画マーケティングに重要な分析ツール
動画マーケティングに取り組むのであれば、上記のようなメリットが得られる分析ツールを、ぜひ利用してみてください。
ここでは、動画マーケティングに活用したい分析ツールを5つご紹介いたします。
YouTubeアナリティクス
YouTubeアナリティクスは、YouTubeへ投稿した動画の解析が行える分析ツールで、YouTube広告の解析も可能です。YouTubeのアカウントさえ持っていれば無料で利用できます。
YouTubeのアカウントにログイン後、右上「プロフィール」のアイコンから「YouTube Studio」を選択すると、チャンネルダッシュボードが表示されるので、左のメニューバーから「アナリティクス」を選択すれば、タブ切り替えで「概要」「リーチ」などさまざまな数値を表示させることができます。
「詳細モード」を選べば、比較ボタン一つで前年比や動画ごとの比較が行え、レポートのダウンロードも可能です。
YouTubeアナリティクスで収集できる項目
YouTubeアナリティクスで収集できる主な項目は以下です。
- チャンネル登録者数
- 視聴回数
- チャンネル再生時間
- リアルタイム視聴回数
- 人気の動画
- ユニーク視聴者数
- 視聴者あたりの平均視聴回数
- 視聴者がYouTubeにアクセスしている時間帯
- 視聴者の年齢と性別
など
Googleアナリティクス
Webサイト解析でポピュラーなGoogleアナリティクスですが、Webページに埋め込んだYouTube動画の解析も行えます。
ただ、直接、解析を行うことはできないため、Googleタグマネージャーを設定するか、またはYouTube IFrame APIを使って解析します。APIを使う場合はJavaScriptを記述する必要があり、知識が求められます。
データの確認は、「行動」の「イベント」から「movie」をチェックします。
Googleアナリティクスで収集できる項目
Googleアナリティクスで収集できる主な項目は以下です。
- 合計イベント数(動画再生回数)
- ユニークイベント数(1回のセッションでの動画再生回数)
- イベントラベルごとのイベント数(Webページごとの動画再生回数)
など
NoxInfluencer(ノックス・インフルエンサー)
NoxInfluencerは中国発の無料で使える分析ツールで、日本語にも対応しています。
もともとYouTubeの解析に特化して作られたツールですが、YouTubeのほか、Instagram、TikTok、Twitchに投稿された動画の解析が行えます。
ツールはスマホアプリやChromeのプラグインとして提供されています。
自社の動画を解析できるほか、調べたいチャンネルのURLを入力するだけで、チャンネル登録者数のほか投稿者の推定報酬額を試算することもできます。
NoxInfluencerで収集できる項目
NoxInfluencerで収集できる主な項目は以下です。
- リアルタイムの登録者数
- 登録者増加数/登録者減少数
- 合計視聴回数
- 動画の平均視聴回数
- グローバルランク
- 国/地域ランク
- アップロードされた動画数
- YouTubeの推定収益
など
Wistia(ウィスティア)
Wistiaは、BtoB企業向けに提供されている米国発の有料動画配信ツールですが、解析機能も付いています(ただし、解析できるのは、Wistia上で配信された動画のみ)。2021年6月現在では日本語未対応です。
無料プランもありますが、動画数は3点まで、使用可能帯域幅が月に200GBまでという制限が設けられています。
Wistiaで収集できる項目
wistiaで収集できる主な項目は以下です。
- 総再生回数
- 再生率
- エンゲージメント率
- ユーザーごとの視聴状況(トラッキング)
など
UIshare(ユーアイシェア)
UIshareも動画配信サービスですが、こちらは国産で、BtoB企業・BtoC企業、両方の利用が想定されており、17万人に利用された実績を持ちます。学習向けコンテンツの配信に利用されているケースが多く、ユーザーごとの視聴状況を可視化してくれる管理画面に特長があります。
有料ですが、月額1,000円からと低価で利用できます(無料お試しあり)。
UIshareで収集できる項目
UIshareで収集できる主な項目は以下です。
- PV数(総再生回数)
- ユーザーごとの視聴状況
- ユーザーごとの視聴履歴
など
まとめ
動画マーケティングがますます浸透する中、ただやみくもに動画を制作・公開するだけでは高い費用対効果は見込めません。公開した動画がどのくらい視聴されたのか、どんな層からの反応が大きかったのかなどを把握・分析し、狙ったターゲット層にアプローチするために改善を加えていく必要があります。
動画マーケティングも、Webサイトを分析するのと同じように、ツールを活用することで、より手軽に高度な解析が行えるようになります。
もし、「動画は制作したけど分析までは力を入れていない」という場合は、この機会に、ぜひ上でご紹介したようなツールの活用を検討してみてください。
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